キミには何が聴こえていますか? | 防音室・防音工事は環境スペースにお任せ|サウンドゾーン

明日8月23日は二十四節季の「処暑」。

厳しい暑さの峠を越し、秋の気配を感じられる頃だそうです。

そういえば、猛暑日も少しおさまりつつあるような気がしますね。

先日のブログで、夏の代表的な生き物である蚊やセミの発する周波数についてお話しましたが、今回は、様々な動物がどんな音を聴いているのか、聴くことができる音=「可聴周波数」についてご紹介したいと思います。

人間の可聴周波数は20Hz~20,000Hz(20kHz)

ヒトと同じ霊長類のニホンザルは、28Hz~34,500Hz

種類の近い生き物だけあって、聴こえる音の範囲も比較的似てはいますが、人間よりも高い周波数の音を聴くことができるようです。

身近なペットもご紹介しましょう。

犬は、約65Hz~50,000Hz、猫は、約60Hz~100,000Hzとも言われています。

「犬笛」をご存じの方も多いでしょう。

訓練やしつけのためなどに用いられるホイッスルで、約16,000Hzから22,000Hzの音を出せるものです。

周囲の人に気づかれることなく、静かに、かつ遠くから指示を出すことができるという特性から、その昔、ミステリー小説の題材になったこともありますね。

猫は更に敏感です。

20,000Hz以上の声でコミュニケーションを取るネズミを、いち早く感知します。

猫が、何もない一点をじっと見つめている場面を目撃したことのある飼い主さんも多いでしょう。

決して、霊的なものが見えているのではありません(笑)

人には聴こえない超音波を感じ取り、真剣に耳を澄ませているのです。

超音波が聴こえる生き物といって真っ先に思い浮かぶのは、コウモリやイルカなのではないでしょうか。

コウモリは、約1,000Hz~120,000Hz、イルカは、約150Hz~150,000Hzと言われています。

超音波の反響によって、対象物との距離や方向、大きさなどを測ったり、互いの識別や意思の疎通を図ったりできることは、みなさんもよくご存じですよね。

コウモリのエサとなる「蛾」はコウモリよりも更に高い周波数の音を聴くことができます。

そのため、コウモリに見つかる前に逃げることができるのです。

そのように進化したのか、適応したのか・・・。

自然界は不思議なことだらけですね。

渓流釣りをなさる方にはおなじみの「ブドウムシ」というエサ虫がいます。

成長すると、「ハチノスツヅリガ」という蛾になるのですが、この蛾は何と300,000Hzの音まで聴くことができるそうで、動物界で最高の聴力の持ち主と言われています。

・・・と、ここまで、高い周波数の音が聴こえる動物をご紹介してきましたが、一方で、低い周波数超低周波)が聴こえる生き物もいます。

例えば、象。

象は5Hz前後の音を100dB以上で発することができ、これにより何Kmも離れた仲間と交信するのだそうです。

「パオーン」という力強い鳴き声をイメージしてしまいますが、実はもっと低い周波数の声でコミュニケーションを取り合っているのですね。

また、魚類のタラも、2Hz(!)の音を聴くことができるそうです。

可聴範囲が狭いと言われる鳥類でも、ニワトリやハトは、20Hz以下の超低周波を聴くことができます。

これらの音(というよりもはや振動)は、自然界にも常に存在してはいますが、地震や火山の噴火、嵐などの自然災害の前触れとして発生するような場合、動物は敏感にそれらを感知して、危機回避する行動が見られます。

実際、2004年に起こったスマトラ沖地震の際、津波が来る直前に、象が一斉に高台へ逃げたという記録も残されています。

さきほど、ニワトリやハトは超低周波が聴こえると言いましたが、これは鳥の中でもちょっと特別な例で、一般的な鳥類の可聴周波数は、約300Hz~8,000Hz

人間の聴こえる範囲よりぐっと狭くなります。

超音波でイノシシやシカ、ネズミなどの野生動物を追い払う装置がありますが、これは鳥類に対しては効果を発揮することができません。

なぜなら、鳥類は超音波が聴こえないからです。

ですので、害鳥を追い払いたい時は、敵となる猛禽類の鳴き声や、猛禽類に対して発している鳥の声などを発生させる装置が有効だということです。

昔ながらの案山子や目玉の風船などは、すぐに鳥が慣れてしまうので<、残念ながら効果が薄いのだとか・・・。

個人的には、「古き良き日本の風景」って大好きなんですけどね。

環境スペースには、音のプロフェッショナルが多数在籍しています。

今後も、音に関する小ネタをご提供させていただきますので、忙しい合間に一息つきたい時など、ブログを覗いてみてくださいね。


               

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