Ebila Hall様
CLIENT
悩み
課題
イメージはヨーロッパの石造りの
教会
Requestは教会と同じ響き〜グレゴリオ聖歌がしっくりくるような設計
効果
結果
クライアントの望む教会の響きの
提供
天窓から降り注ぐ自然光や石造り風の意匠性も提案
声楽の場として設計されたEbila Hall。
クライアントのご息女がグレゴリオ聖歌という声楽を専攻されており、残響時間が長く、響きの多いホールを希望されました。
イメージは教会です。そこで、当社の環境計量士が、お客様のお好きな音響を持つ教会をヒアリングし、実際にその教会に足を運び、その教会の音響を測定しました。これにより、ご希望の音響を可視化することにより設計に落とし込みました。
残響をコントロールするために壁は天井に向けて垂直ではなく多角体に、他にも入口側の壁は斜めになっています。天井には拡散形状と湾曲を施し、クライアントがこだわった天窓が雰囲気を醸し出しています。
アーチ型の石を切り出したような意匠の壁は、それだけでも拡散帯としても有効で、客席側は中央に向けて鋭角に突き出しており音が広がるように拡散を設計しています。また、長辺の壁の上部にはダイアモンド型の突起は意匠的に魅力的であるだけでなく、聴覚的にも重要な役割を果たす拡散体となっています。
声楽関係の音楽家の方々に、音の響きの良さからコンクール用の録音やコンサート、また意匠性から写真撮影にと、竣工から時間が経った今でも常に人気を博していると、嬉しいお声をいただきました。
施設名:Ebila Hall
:https://ebilahall.jimdofree.com/
竣工年:2015年
設計:竹田 直紀