JR品川駅構内に1月27日まで、ピアノが置かれているのはご存知でしょうか?
このピアノは誰でも弾いて良いそうで、偶然通りかかった方が、自由に演奏をしているそうです。
小さなお子さんから、ご年配の方まで、幅広い年代の方が参加されている様子が、SNS上やニュースなどで取り上げられていましたね。
さて、音楽を奏でる空間は駅や広場など、楽器さえあればどこでも楽しむことはできますが、実際は発表会やリサイタル、コンサート、ライブなどでは、音楽ホールなどで演奏する方が大多数だと思います。
音楽ホールは社交場としても活用されている
音楽ホールは豊かな響きが求められ、舞台から発した音が壁や天井などのホール空間で反射を繰り返し、どの客席にも同じ響きが提供されることが大前提です。
もちろん演奏家にとっても、演奏に適した音響空間になっていることが理想です。
また座席によってステージが見えない等の、偏りがあっては絶対にいけません。
ホールは本来は音楽を聴くための空間というだけではなく、社交場としての位置づけも合わせて持っているため、音響が優れ、デザイン的にもありきたりではいきません。
訪れた人たちが皆等しく快適に感じられる環境を、提供しなければならないのです。
音楽ホールに求められる音響条件
- ・外へ漏れる音、振動が問題にならないこと
- ・外部からの騒音や設備騒音が少なく静かであること
- ・室内が響きすぎたり音質を悪くする反射音が無いこと
- ・ステージから出た音が客席後方部まで、良い音で適度な音量で聞こえること
専門的な音の診断に基づき、お客様のご要望に寄り添い、環境に応じた音響設計を施工していきます。
どんな音楽ホールを作りたいか、どんな楽器を演奏するのか、デザインやご希望をじっくりとヒアリングさせていただきます。
お見積もりや工期など、気になる点は積極的にご質問ください。
しっかりとご納得いただいた後、防音工事に取り掛からせていただきます。
お客様の声(一部抜粋)
バイオリニスト:内藤歌子様
他のホールと大きく違う点は、音の響きだと思います。
同じ規模のホールでの演奏経験はたくさんありますが、大抵リハーサルのときには音が良く響いても、お客様が入場された本番になると、お客様の衣服に音が吸収されてしまい、バイオリンの音が伸びないと感じることがありました。
こちらでは満席で演奏しても、豊かな響きをキープしてくれるので、とても弾きやすいです。
音楽ホール制作:鏑木様
想像以上の仕上がりで満足しています。
建てる前も建てている間も想像がつかなかったのですが、この広さで希望の響きが実現できるのか不安でした。
内装工事に入った頃、一声「ああ~」と出しただけで、その出来映えに感動しました。
自分が上達したと思うくらいでした。今ではいろいろな方に利用していただいていますが、この響きや雰囲気にも満足されているようです。
皆さんに喜びを感じていただき、非常に嬉しく感じます。
音は繊細なので、今後も音響設計を考えた、音楽を楽しむための心地よい環境を実現して参ります。
音楽は、世界共通言語だと言われています。
誰もが魅力を感じ、同じ感覚で同じ感動を共有できるものです。
音楽による素敵なコミュニティ作りの一端を担えるよう、地域に愛される豊かな音楽活動の体験の場として、今後もお客様が満足してくださる、音楽ホール制作に力を注いで参りたいと思います。
いよいよ新年が始まりましたね。
弊社の中でも一番お問合せの多い、ピアノの防音対策や防音工事についてご説明いたします。
「音=振動」音源の正体から対策を練る
ピアノを思い切り鳴らしたい!練習したい!と思っても、現在の日本の住宅事情では、そういった環境が望めないのが現実です。
ピアノを演奏される方にとっては、防音対策が事欠かないと思います。
弾く時間を考えたり、ヘッドホンを使用したり、様々な対策を講じても、どうしても気になってしまうのが音です。
音の感じ方に関しては個人差があるため、本当に難しい問題です。
そもそも音とは一般的に、「振動」を指します。
空気・空間を伝わっていき、壁や床からも感じることもあります。
振動はインシュレーターで対策
まず最初にする防音対策と言えば、ピアノの足の部分にはめる“インシュレーター”です。
インシュレーターは、ピアノを消音することにももちろん使用しますが、安定して設置させる、という役割として、必需品となります。
地震時に滑ったり、最悪 倒れてきて下敷きになったり大事故につながらないよう、こちらは必ずご設置ください。
ピアノ購入時にサービスでいただけたり、ホームセンターなどでも簡単にご購入できますね!
ピアノは置き場所で対策
ちなみにアップライトピアノだと、置き場所を工夫するだけで、音の軽減になります。
例えばご自宅の中心方向に、ピアノの背中を向けて設置をすると消音効果に繋がります。
廊下ピアノの背中を向けることも効果的です。
お部屋や廊下が緩衝地帯のように機能して、隣合わせのご近所さんの壁に直接、音・振動を伝えるのを和らげる、という効果があります。
まずは置き場所を変えてみることも、消音の一つの手かもしれません。
弾く時間が昼間のみや短時間の方にとっては、設置場所の対策で乗り切れると思います。
確実な対策は、防音工事
しかし最終的にもっと確かな防音対策を求めるようになると、ピアノ防音室、防音工事を検討する方が増えます。
BOXタイプの防音室も安価で手軽に設置できるため、お考えになる方もいらっしゃいました。
しかし演奏時に圧迫感があったり、音漏れが発生したりしてしまい、実際にボックスタイプの防音室を使用しているお客様からの相談もありました。
実際に話しを伺うと、ペダルの踏込み音がクレームになってしまい、床を中心に防音対策をやり直したということです。
環境スペースの防音室は、日常生活のピアノ演奏では、ほとんどクレームが生じないレベルです。
吊金具を使用した防音吊天井と、遮音パネルを使用した内部浮き壁を施す本格仕様。
床も複層吸音材を用いた浮き床にしますので、お部屋は宙に浮いた状態になり、透過音だけでなく振動(固体伝播音)もカットします。
マンションの下階への影響もほとんどありません。
思いっきり弾いたピアノの音も、隣の部屋では壁から小さく聞こえる程度になります。
弊社の防音室は、オーダーメイド施工のため、さらにご要望に沿い、お客様に最適なプランをご用意いたします。
オプションも観音開き入口扉、鋼製防音ドア、防音サッシ(掃き出窓、腰高窓)フローリング、エアコン、照明器具、ピクチャーレールと吸音パネルなど、各種対応いたします!
その他天井、床等のお部屋に合わせた特別仕様など、お好みのデザイン施工も可能です。
弊社のご相談の中でも一番多いのが、ピアノ室の防音工事のお問い合わせです。
お話を伺うとご家庭や、ピアノ教室を開設されるお客様が多いことが伺えます。
ピアノは脳の発達に多大な影響がある
どんな世代でも習い事の定番と言えば、『ピアノ』を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
実は脳の発達には『ピアノ』のお稽古がとても良い、といったデータが近年科学的に証明されているのです。
また東大合格生の2人に1人はピアノ経験者というデータもあります。
子供の頃の習い事経験に、ヴァイオリンやエレクトーンなどの他の楽器を含めると、約6割を超えるそうです。
さらに東大合格率1位を誇る、全国有数の進学校・開成中学校高校では、授業でピアノを教えており、音楽理論を踏まえて自分で曲を作り、最後のテストで演奏するといったハイレベルな授業を展開しているようなのです。
「ホンマでっか!?TV」でおなじみ、脳科学者の澤口俊之先生もピアノと脳の関係性についてこう述べています。
「ピアノというのは、両手を並列かつ複雑に使い、楽譜を一時的にも記憶しながら演奏し、さらに次に弾く楽譜を先読みします。そして特に重要なのは両手を同じように使いますが、その使い方がまったく異なるという点です。これは他のものにはない非常に高度な行為なんですね。つまり、ピアノをやっていると、自然にすべての脳機能を高めてしまうというわけです。」
確かに考えるだけでも、頭のトレーニングになりそうです。
地頭と運動神経を向上
「ピアノのレッスンを続けることによって、脳の監督役でもある前頭前野が構造的に発達し、HQ(人間性知能)の長期的な発達につながります。また、脳梁(のうりょう)と呼ばれる部分が太くなり、左右の脳のバランスがよくなるんです。小脳も大きくなり、運動機能や知的機能、感情的機能までもアップします。さらに、海馬とよばれる部分が発達し、記憶力がアップするので、学力向上につながります。つまり、ピアノを習うことによって、脳機能をまんべんなく育て“地頭”をよくすることができ、スポーツや学力まで効果を及ぼすのです。」
小さい頃からピアノを習うことによって、こんなにも多くの効果が得られるとは驚きです。
しかも地頭を良くし、運動神経までも良くするとは、恐るべしピアノの効果。
ちなみに、最も効果的な時期は5歳~8歳。約4か月くらいで効果があらわれはじめ、2年ほどで脳の構造に変化が見られるとか。
ここまで聞くと、お子さんの習い事には是が非でもピアノをおすすめしたくなりますよね。
先日、弊社の設計部長がイタリアに渡り、現地の様々な音楽空間についてレポートを届けてくれました。
年一度の恒例でヨーロッパの著名なコンサートホールなどを回り、その建築や音響の手法・工夫や空間デザインなどを設計の参考にしています。
以下、設計士のレポートです。
今年のコンサートホールは、ローマ
「オーディトリウム・パルコ・デ・ラ・ムジカ」に行ってまいりました。
演目は、バーンスタインの「ウエストサイド・ストーリー」です。
ミュージカル、映画で有名ですね。これをクラシック音楽に演出するとこうなる!
わかりやすくし、安いし(ステージから9列目の36、ほぼセンターで51ユーロ)
オーケストラは、ローマサンタ・チェチーリア国立アカデミア
♪オーディトリウム・パルコ・デ・ラ・ムジカ
- オーディトリウム音楽公園(Auditorium Parco della Musica)
- キャパシティ:2800席
- ホール形状:ヴィンヤード
- 設計:レンゾ・ピアノ
- OPEN:2002年
- 所在地: Via Pietro de Coubertin, 30, 00196 Roma RM, イタリア
フィレンツェの一晩の報告
フィレンツェの中心、ポンテ・ヴェッキオすぐのところにある教会をコンサートホールにしている。
4曲+アンコール曲 で20ユーロ お手軽。
21:00スタートの遅い時間から開演
食事後 演奏を楽しみ、その後に一杯呑んで、余韻に浸るという大人の楽しみ方なのだろう。
その趣向に私も準じてみました。
トスカーナプレート(生ハムのオンパレード)とスプマンテ
そして、フィレンツェに滞在した際のホテルのラウンジにあったピアノが、ブリュートナーでした。
(C-Hotel Ambasciatori フィレンツェ)
世界4大ピアノメーカーの一つ、(ドイツ・ライプツィヒ)
日本ではあまりなじみがない?
初めて実物をこの目で見ました。
ビートルズの映画「レット・イット・ビー」でポール・マッカートニーが弾いているピアノらしい。
ドビュッシーが愛用していたとも。。
非常に興味深いピアノであることには間違いありません。
ブリュートナー (Blüthner)について
ドイツ・ライプツィヒにて1853年に創業したピアノメーカーです。
同年に創業したスタインウェイ・アンド・サンズ(STEINWAY&SONS)、ベヒシュタイン(C.BECHSTEIN)
そしてベーゼンドルファー(Bösendorfer)と並んで、世界四大ピアノメーカーと言われています。
ブリュートナーピアノの特徴は、「アリコートシステム」という、高音部に4本の弦を張っているところです。
※ Aliquot / アリコート (ラテン語) : もう一つの~
通常の他社製ピアノは、1音に対して、弦が3本張られているが、
ブリュートナーのピアノは、
高音部にアリコート(共鳴弦)と呼ばれる4本目の弦が張られている。
この4本目の弦はハンマーで打たれることはなく、共鳴させるためだけに張られており、
この共鳴によって倍音が増幅される構造である。
この4本目の弦は、3本の弦の上部に貼られ、独立した駒を経て響板を振動させていたが、
最近のモデルでは、4本が同じ高さに一列に配置されており、
豊かで純度の高い高音を実現している。~wikipediaより~
以上、イタリアからのレポートでした。
環境スペースには熱心なスタッフが多いので、このように国内はもちろん、世界中にある大小の音楽空間に直接出向いて音楽を聴き(もしくは演奏し)、雰囲気や音響、使用している部材など様々な観点で情報収集をしています。
ご提案の際も、このような豊富な知見からあなたの琴線に触れる最適な空間のプランをご提案させていただきます。
芸術の秋真っ盛りです。
コンサートシーズンでもある秋は、演奏家にとって正念場ですね。
さて今回は芸術の秋にあやかり、史上稀にみる恵まれた環境で、音楽性を培ったメンデルスゾーンの生涯と功績について、ご紹介したいと思います。
ヤーコプ・ルートヴィヒ・フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ
- Jakob Ludwig Felix Mendelssohn Bartholdy
- 1809年2月3日~1847年11月4日
- ドイツ
メンデルスゾーンは前期ロマン派の時代に生きた音楽家です。
1809年、ドイツのハンブルクで生まれました。
ユダヤ人系の家系でありましたが、父は銀行を経営し、母は宝石商で音楽愛好家でした。
メンデルスゾーン家は、資産的にも環境的にも恵まれており、裕福な家庭のもとに生まれたのです。
また、祖父モーゼスは著名な哲学者であり、学者家系でもあります。
幼少よりピアノレッスンや音楽の勉強を始め、家庭教師や優れたピアニストであるモシェレスなどから勉学・音楽ともに英才教育を受けていました。
たいへん博学で頭が良かったといわれています。
受けた教育水準の高さだけでなく、メンデルスゾーン邸には詩人ハインリヒ・ハイネをはじめとする一流の文化人や知識人が集い、交流があるなど人間関係も非常に恵まれておりました。
さらに注目すべきは、メンデルスゾーンの自宅環境です。
メンデルスゾーン邸の広大な館には音楽室(音楽サロン)があり、お抱えのオーケストラがあったため、10代の才能あふれるメンデルスゾーンは、自宅サロンで自前のオーケストラで自作曲の試演をし、日曜日には自宅で定例開催される音楽会で腕前を披露していました。
そんな史上まれにみる恵まれた環境で音楽性を培ったメンデルスゾーンの功績は、音楽史上もとても有益なものでした。
1835年には、26歳でデュッセルドルフ市の音楽監督、さらにライプツィヒのゲヴァントハウス管弦楽団の音楽監督に就任します。
- 1841年:ベルリン宮廷礼拝堂楽長に就任
- 1843年:ライプツィヒ音楽院を創設
ライプツィヒ音楽院ではシューマンとともに教鞭をとりました。
メンデルスゾーンは当時のオーケストラや音楽会に改革を起こしました。
オーケストラの規模を大きくし、また団員に年金を確保して演奏に集中できるようにするなどです。
また指揮棒を振り指揮をして、現在の指揮者のスタイルも作り上げました。
また演奏会のプログラムについても、いろいろな曲目がごちゃ混ぜになっていたのを、序曲から大規模な作品、協奏曲、もう一つの大規模な作品、最後に小品という順番に整え、今日につながるプログラムに整備しました。
現在のコンサートシーンで常連ともなっている下記の有名作曲家の曲をコンサートプログラムとして取り上げ始めたのは、メンデルスゾーンです。
- ・モーツァルト
- ・ベートーヴェン
- ・ハイドン
- ・バッハ
- ・ヘンデル
同年代の作曲家としてリストやショパン、シューマン、シューベルトも紹介しました。
これらの功績により今日のクラシック音楽コンサートのかたちがあります。
メンデルスゾーンは優れた音楽家であっただけでなく、脳卒中が原因で38歳の若さで逝去するまでの短い生涯において、今日の音楽シーンにもつながるようなたくさんの大きな功績を残しました。
音楽家や演奏家にとって、恵まれた環境というのは才能を磨くための大きな力になります。
教育環境といった自分の力だけでは確保しづらい要素もありますが、練習環境などは工夫次第で作り上げることができます。
もしもお子さんの練習環境について防音室を検討されているのであれば、なるべく早く環境を整えてあげることで、才能や可能性が伸びる余地が広がります。
環境スペースにも、未来の演奏家の練習環境について、また第一線の音楽家の自宅音楽室やホールについてご相談を頂くケースが多々ございます。
豊かな才能を生かし、音楽文化の発展に貢献するために、皆様にとって身近な応援隊でありたいと考えております。

夏も本番。連日うだるような暑い日が続いていますね。
30度を超える気温が、もはや当たり前である近年。
暑さ対策は命を守るための切実な課題です。
さて、防音室ご利用の皆さまはきっと感じていらっしゃることでしょうが、防音室内は、暑いです。
なぜなら防音室は、気密性が高い造りだからです。
また壁に吸音材として充填する、グラスウールは、断熱材としてもつかわれる素材なのです。
さらに防音室内に熱を発する機材を置いている場合は、熱がこもり、暑くなります。
防音室の暑さ対策は必至で、エアコン設置はマストです。熱に弱いPCや音響機器などの精密機械やピアノや弦楽器、木管楽器などの、温度・湿度でコンディションが変わる楽器の状態を保つためにも、防音室内ではエアコンを必ず回しておきたいところです。
「防音室って、気密性を高めることで音を外部に漏らさない構造なんじゃないの?」
「エアコンを設置するということは、防音室の壁に穴をあけるってことだよね?」
「音は漏れないのかな?」
と気になりませんか?

確かに、防音壁に穴をあけると遮音性能が下がります。
さらにその穴の先に、音を伝達する(響かせる)ものが設置されている場合、音はダダ洩れです。
しかし、そこは防音工事の専門、環境スペースですから、もちろん音漏れの起こらないよう対処しております。
防音壁にダクトを通すための穴(スリーブ)のあけ方や、室外機につながるダクト周りの処理など、音が漏れないための工夫を、約20年間培ってきた技術をもって施します。
レコーディングスタジオなど、些細な音にも神経を使う空間には、必須な技術です
場合によっては設置するエアコンの機種も制限されますので、防音室を設計施工する際は、エアコン設置も一緒にご相談いただけると幸いです。
環境とスペースのプロである環境スペースですから、防音室で快適にお過ごしいただけるよう、あらゆる側面から快適な環境づくりをプロデュースしております。
近頃、リノベーションという言葉をよく耳にするようになりましたね。
中古住宅をおしゃれにリノベーションしたり、店舗やオフィスをびっくりするほど雰囲気の違う空間に作り替えたりと、様々な事例を見ていると、「リノベーション」という言葉には夢が詰まっている感じがします。
そもそも「リノベーション」という言葉を、「中古物件を格好よく改装すること」を指すのだとお思いの方も多いのではないでしょうか。
また「リフォーム」との違いは何なのでしょうか。「リノベーション」と「リフォーム」の違い
実は両者には明確な定義はなく、使い分けもあいまいなのが現状です。
そこで「リフォーム」と「リノベーション」は何が違うのか、分析してみたいと思います。
リフォーム
- ・作り直す
- ・改正
- ・きれいにしたり、新しくしたりする
- ・増改築
- ・老朽化した設備や内装の状態を、新築時の状態に戻すこと
- ・悪い状態からの改良、マイナスの要素を元に戻して回復する
リノベーション
- ・刷新、改善
- ・建物のよさを活かしながら、性能を向上させたり、好みのデザインや間取りに変えたりすることにより、中古物件に「新たな付加価値」を生み出して価値を高める。
- ・住む人のライフスタイルに合わせて改装すること
- ・“Re”+“Innovation”=“Renovation”
- “Innovation”が革新という意味があることから、“プラスα”で価値を高める改装を行うこと
つまり「リフォーム」と「リノベーション」には、「元に戻す」のか「さらに高め発展させる」のかという概念的な違いがあるようです。
この概念から言うと、既存の建物に防音室を施工することは、リノベーション」に相当するでしょう。
防音工事はまさに、住む人のライフスタイルに合わせて、「遮音性能」を持った機能的な「空間」を作り、物件の価値を上げます。
もし部屋に「遮音性能」を付加するだけなら、防音室を施工しない方法もあります。
例えばボックスタイプやパネル組み立て式の防音室です。
設置すれば遮音性能が手に入ることから、賃貸物件向きであるとも言えます。
環境スペースの防音室は、お持ちの物件や部屋に合わせた、オーダーメイドの施工です。
環境スペースの”リノベーション”
環境スペースは遮音性能も用途や環境に応じて決めることができますし、何より部屋の内装も1つ1つご要望を伺えます。
照明やピクチャーレールの配置、クローゼットの設置、作り付けの楽譜棚の制作など、細かい箇所まで相談して決めることができます。
内装デザインも、決められたパターンから選ぶのではなく、自身の好きなデザインを選択可能です
リフォームであれば設計力は必要とされませんが、環境スペースの防音室の設計施工では、お客様のライフスタイルや活動に合わせて1つ1つ設計いたします。
「リノベーション」という言葉の定義が、「中古物件を格好よく改装すること」でも「機能を向上すること」であっても、環境スペースで防音室を施工すればどちらの要求も満たせます
- ・「音」でお悩みの方
- ・「よりよい音」や「より良い音楽環境」を求める方
- ・「音&リノベーション」をお考えの方
ぜひ環境スペースへご相談いただければ幸いです
お客様にとっての最適解をご提案し、“Re”+“Innovation”=“Renovation”を実現します。
防音室をご検討の皆さま。
防音室ができるまでの行程や期間は気になりませんか?
今回はお問い合わせをいただいてから、お客様に快適な音楽空間でお過ごしいただけるようになるまでの標準的なプロセスを簡単にご説明いたします。
お問い合わせ
当サイトのお問い合わせフォームやお電話、チャットボットでお問い合わせを承っています。
工務店様やハウスメーカー様、楽器店さま経由でご相談をいただくこともございます。
状況のヒアリング
お電話にて、状況のヒアリングを行います。
- ・お客様の主なお悩みやご要望
- ・演奏する楽器や演奏方法
- ・用途(練習、レッスン、ライブ、コンサート、レコーディングなど)
- ・建物の状態(新築・既築、マンション・戸建て、部屋の間取り、建築構造など)
- ・周辺環境
- ・ご予算 その他設備上のご要望
- ・工事期間 完成予定時期のご要望
現地調査、音響測定
現場にお伺いし、実際に状態を拝見させていただきます。
個々の状況に応じた遮音プランニングのため、音の測定を行います。
お打合せ
現地調査を踏まえ、お客様のご要望やご予算等との兼ね合いで、どのような防音室を施工するかお打合せを行います。
求める遮音性能や、内装デザインについてもお打合せいたします。
ご提案
現地調査での測定結果とお打合せの内容を反映し、実際のプランをご提案します。
図面を作成しご覧いただきますが、場合によりパースや模型でお見せすることもございます。
お見積り
ご提案に基づき、費用概算のお見積りをご提出いたします。
ご契約のご判断をいただきます。
ご契約
ご契約いただき、ありがとうございます!
夢の音楽空間を実現するために尽力させていただきます。
基本設計
以下を踏まえ、主な部屋の形状や配置を設計図に起こします。
- ・用途に合わせた部屋の機能や照明などの計画
- ・遮音や空調などの計画
- ・部屋のコンセプトに合わせたデザイン
実施設計
基本設計プランに基づいて、より細かな遮音仕様や内装材料(色・柄も含む)など、細かい部分まで設計していきます。
施工前打ち合わせ
お客様に、工事の詳細内容をご説明いたします。
施工
- ・必要に応じ、搬入経路を養生し、部屋を解体
- ・床、壁、天井、建具などの施工を実施
- 施工中もお客様に現場の確認をしていただきます。
施工期間の目安
- ・個人宅 ピアノ室 約2週間~
- ・個人宅 ホームシアター、オーディオルーム 約3週間~
- ・プロユース ドラム室 約3週間~
- ・プロユース ライブハウス、レコーディングスタジオ 約4週間~
完成、音響測定
施工が完了し、防音室が完成します。
完成後に、当初想定していた遮音性能が実現できているか、音響測定を行います。
お引き渡し
いよいよお客様に快適な空間で音楽をお楽しみいただけるようになります。
アフターフォロー
1年後の定期点検を実施しています。
その他、気になる点などございましたらいつでもお電話等でご相談に乗ります以上が環境スペースでの防音工事の流れです。
施工のイメージのご参考になりましたでしょうか。「楽器が住める家を探す」とは、先日某テレビ番組で、ピアニスト 熊本マリさんがおっしゃっていた言葉です。
同番組によると、熊本マリさんはマンションにお住まいで、自宅では防音室に置いたピアノを主に練習に使い、アンサンブル用にリビングでもピアノを弾いているそうです。
ピアノ搬入はクレーン車で行ったそうですが、周辺の土地がそのピアノ搬入用のクレーン車の重量に耐えられる地盤であることを確認するための調査が、2か月間も掛かったというエピソードも披露されていました。
演奏家は、一般の方のように立地や間取りなどだけで物件を決めるのではなく、まず楽器ありきで物件を決めるので、選択肢も大きく絞られます。
マンションに楽器を置く場合、防音室施工は必須ですが、その際には「音漏れを防ぐこと」だけではなく、下記の点も押さえておかなければなりません。
- 1)防音室&楽器 の重量に耐えられる建築構造か
- 2)楽器演奏が現実的に可能なスペースが確保できるか
- 3)大型楽器の搬入経路は確保できるか
1)防音室&楽器 の重量に耐えられる建築構造か
ピアノの場合は、楽器自体の重量もかなりあります。
防音室そのものの重量と合計した場合に、建築構造が耐えられるか、配慮しなくてはいけません。
2)楽器演奏が現実的に可能なスペースが確保できるか
例えばヴァイオリン演奏の場合は、スタンディングでの演奏をします
かつボーイングにより弓の高さが天井高に影響しますので、気にせず演奏できるようにするためには空間の高さに配慮が必要です。
3)大型楽器の搬入経路は確保できるか?
ただ防音室を施工しても、肝心の楽器の搬入がうまくいかなければ、元も子もありません。
そのため、環境スペース社内でも、常に担当者の間で「ピアノの搬入経路は~」などといった会話が飛び交っています。
先日も、お施主様の大切な楽器を搬入するため、ピアノが搬入されてから傷をつけるようなことが起こらないよう考慮して施工スケジュールを組み、十分に配慮して施工を行いました。
もちろんこれは、当たり前のことです。
そして施工を行うだけでなく、素晴らしい楽器に感嘆し、その試奏を聴いて音のすばらしさに一緒に感動しました。
「楽器が住める家を探す」というくらいなので、演奏家であるお施主様にとって楽器は何より優先されるべきもの。
だからこそ、ただ単に遮音性能の高い防音室を設計・施工するだけではなく、「お客様にとって理想の、夢に描いてきた、最も大事な「音楽空間」を作り上げるための役割を担っている」ということを常に忘れずに仕事にあたっております。
それが、お打合せに、設計施工に反映されているため、お客様にもご満足いただける結果となっております。
「楽器が住める家を」という演奏家の皆さまの抱える問題や、悩みを一緒になって考えながら、気兼ねなく思いっきり音の出せる防音室を施工し、結果、お客様に「快適な音楽空間」「音楽を中心とした生活」を手に入れてもらう
それが環境スペースの取り組んでいる仕事です。
「自宅で周囲に気兼ねなくピアノを弾きたい!」という方は多くいらっしゃると思います。
よく選ばれる楽器
- ・電子ピアノ(ヘッドホン付き)
- ・アップライトピアノ
- ・グランドピアノ
上記ありますが、やはり「ピアノ演奏」を突き詰めていくと、「電子ピアノでは物足りない」、「電子ピアノではタッチが全然違って演奏技術の習得に限界を感じる」となり、アコースティックの「本物の」ピアノを自宅に置きたい、といった要望が高まってくるのは当然だと思います。
そんな時、「防音・消音」と「アコースティックピアノ」のどちらも叶えられるのが、「サイレント機能付きアップライトピアノ/グランドピアノ」の存在ではないでしょうか。
現在では、新品のアップライトピアノやグランドピアノに、元からサイレント機能が付いたものも販売されており、お手持ちの楽器にサイレント機能を後付けすることもできます。
楽器自体にミュート機能をつけて、何とか騒音問題を回避し、楽器練習をするという歴史は古く、チェンバロの時代にも騒音にならないように楽器を加工しミュートして練習するという習慣はありました。
アコースティックのピアノで消音も実現できるなら、願ったり叶ったりです。
しかしサイレント機能を使って音を出したとしても、まだ漏れる音があります。
それはダンパーペダルです。
ダンパーペダルで弦を解放すると、反響して弦が微妙に響きます。
またダンパーペダルの踏み込みの動作にも反応して、楽器全体から音が出ます。
それは、ぼわーん、ぼわーん というなんとも言えない、ある種の騒音です。
特に深夜帯などにサイレント機能を使って練習すると、カタカタいう打鍵音と、ダンパーペダルの解放に従って出る弦の共鳴が、静寂の中に不気味に響き渡り、耳障りという事態になりかねません。
また、普段意識しないペダルの踏込み音は、階下への騒音の原因として見逃せないものです。
実際に、ボックスタイプの防音室を設置していたお客様から、ペダルの踏込み音がクレームになったということで、弊社にご相談いただき、床を中心に防音をやり直したという事例もございます。
手持ちのピアノに消音装置を付け、ボックスタイプの防音室を設置したのに、結局防音しきれず、追加工事を重ねれば、結局は予算も多くかかってしまいます。
中途半端に防音を考えてやり直しになるよりか、思い切って部屋全体を防音した方が、やはり得策です。