ドイツ・ミュンヘンで開催された、世界最大級の建材展示会「BAU 2025」に参加してきました。 建築・建材の最前線を体感しながら、防音・音響のトレンドを探るため、現地を歩き回ってきました。今回はその模様をVLOG形式でまとめています! 展示会の雰囲気や注目の建材、そして視察の裏側まで…ぜひ動画もあわせてご覧ください。
【BAU 2025】ミュンヘンの巨大展示会を歩く!
ドイツ到着後、真っ先に向かったのが「BAU 2025」。 世界各国の建材メーカーが一堂に会するこの展示会では、各社が最先端の建材や建築技術を披露していました。 弊社代表・嶺島は、気になるブースを巡りながら、素材や性能について確認。 同行してくれた旅の付添人・ワタリさん。現地のスタッフともスムーズにコミュニケーションが取れました。
ドイツの劇場を視察、音響設計のヒントを得る
展示会後には、現地の劇場も視察。 クラシカルで荘厳な内装の中で響く音に、音響設計の重要性と奥深さを再確認しました。 劇場の構造や素材の使い方からも、多くの学びがありました。
インテリアの潮流を探る「Heimtextil Frankfurt」
さらに足を運んだのは、世界最大のホームテキスタイル展示会「Heimtextil Frankfurt」。 ここでは、植物モチーフやナチュラルカラーを中心とした、ヨーロッパの最新インテリアトレンドが見られました。 空間演出の観点でも参考になる展示が多く、建材とインテリアの調和を意識するきっかけとなりました。
建築音響の可能性を広げる、VOGL社を訪問
今回のドイツ視察で特に印象的だったのが、天井吸音システムで世界的に知られる「VOGL Deckensysteme GmbH」の現地訪問です。 ミュンヘンから車を走らせ、ドイツの郊外にある本社・工場に到着すると、まず驚かされたのがそのスケールの大きさ。広大な敷地に、近未来的なデザインの建物が印象的でした。 工場内では、吸音・拡散に特化した天井材の製造工程や、実際の施工シーンを映像で紹介していただき、非常に実践的な内容でした。 スタッフの方が施工方法をアクティブに解説してくれたおかげで、VOGL製品の強みや可能性を深く理解することができました。 また、元社長が所有するレアな車コレクションも見学させていただき、ドイツらしい「クラフトマンシップ」の精神を随所に感じるひとときとなりました。 彼らの“製品へのこだわり”が、こうした美意識や情熱と直結しているのだと実感しました。
サステナブルな防音素材を追求するKRAIBURG社も視察
また、防音・振動制御において高い品質を誇る「KRAIBURG」社も訪問。合成ゴムやエラストマーを使った防音製品を多数開発しており、その多くが再生素材を活用しています。 実際に訪れた工場では、大量のリサイクル素材(使用済みの靴のソールなど)を使った製品群や、さまざまな納入事例を拝見しました。 環境配慮と高性能の両立を図る彼らの姿勢は、今後の防音素材開発にも大きなヒントになると感じています。
ヨーロッパの現場で触れた技術や素材、そして音響空間の設計に対する感覚。 今回得た知見を、今後の製品づくりや空間提案にしっかり活かしていきたいと思います。
BAU

「BAU」は、ドイツ・ミュンヘンで隔年開催されている世界最大級の建材・建築見本市です。建築設計・施工・内装・省エネ建材・デジタル建築ソリューションなど、あらゆる分野の最新技術や素材が展示され、世界中の建築家、デベロッパー、建設会社、資材メーカーが集結します。特に近年では、環境に配慮した持続可能な建材や、音環境の最適化に寄与する音響建材が注目を集めており、プロフェッショナルにとって世界のトレンドを直接体感できる貴重な機会となっています。
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VOGL Deckensysteme GmbH

ドイツを拠点とするVOGL Deckensysteme GmbHは、建築音響の分野で国際的な評価を受けている企業で、天井用吸音・拡散パネルの製造を専門としています。独自の打ち抜き技術と音響工学に基づく製品設計により、劇場、ホール、教育施設、オフィスなど、様々な空間で優れた音響環境を提供します。さらに、美観や施工性にも優れており、音響性能と意匠性のバランスを重視する設計者から高い支持を得ています。
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KRAIBURG

KRAIBURG社は、合成ゴムやエラストマーを活用した防音・防振ソリューションの分野で、長年の実績を持つドイツの専門メーカーです。同社は、建築用防音材から産業用途の防振材まで、幅広いラインアップを展開。多くの製品にリサイクル素材を使用し、環境性能と機能性を両立しています。床下遮音、構造体間の絶縁、機械設備の防振など、現場の多様な課題に対応するKRAIBURGの製品は、欧州各地の建築・インフラプロジェクトに導入されています。
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Infiltrating the World’s Largest Building Materials Fair “BAU 2025”!
On-site Report on the Latest Trends in Soundproofing and Acoustics
April 30, 2025
We visited BAU 2025, one of the world’s largest building and construction trade fairs, held in Munich, Germany. With the goal of exploring the latest trends in soundproofing and acoustics, we walked the halls and took in the cutting-edge materials and technologies firsthand. This report summarizes our visit in VLOG format. From the atmosphere of the exhibition to key material discoveries—and even behind-the-scenes moments—please check out the video as well!
[BAU 2025] Walking Through Munich’s Massive Expo
Our first destination upon arriving in Germany was, of course, BAU 2025. At this massive event, leading building material manufacturers from around the world showcased their most advanced materials and construction technologies. Our CEO, Mr. Mineshima, visited various booths to examine materials and performance firsthand. With the help of our travel companion Mr. Watari, we were also able to communicate smoothly with local staff members.
Visiting a German Theater to Explore Acoustic Design
Following the expo, we took the opportunity to visit a local theater. The way sound resonated within its classical, majestic interior reminded us just how critical and profound acoustic design truly is. We came away with valuable insights from both the architectural structure and the creative use of materials.
Tracking Interior Trends at Heimtextil Frankfurt
Next, we headed to Heimtextil Frankfurt, the world’s largest trade fair for home and interior textiles. There, we observed the latest European trends in interior design, including plant motifs and natural color palettes. The many exhibits focused on spatial expression offered inspiration on how to harmonize interior design with building materials.
Exploring the Possibilities of Architectural Acoustics at VOGL
A highlight of the trip was visiting VOGL Deckensysteme GmbH, a global leader in ceiling sound absorption systems. After a drive from Munich to their headquarters and factory located in the German countryside, we were immediately impressed by the scale and futuristic design of the facility.
Inside the factory, we viewed the production process of VOGL’s ceiling panels—designed specifically for sound absorption and diffusion—as well as video demonstrations of real installation cases. Thanks to active explanations from their staff, we gained a deep understanding of what makes VOGL’s products so unique and powerful.
We were also given a rare look at the founder’s personal collection of vintage automobiles, giving us a vivid impression of the German spirit of craftsmanship. It became clear that their meticulous attention to detail in product development is deeply rooted in such aesthetic and passionate values.
Site Visit to KRAIBURG: Pursuing Sustainable Soundproofing
We also had the opportunity to visit KRAIBURG, a company known for its high-performance noise and vibration control solutions. They develop a wide range of soundproofing products using synthetic rubber and elastomers, many of which are made from recycled materials.
At their facility, we observed a variety of product lines utilizing recycled content—such as used shoe soles—and learned about multiple real-world installation cases. Their approach, which balances environmental responsibility with performance, offers valuable insight for the future of sustainable soundproofing material development.
The technologies, materials, and spatial acoustic sensibilities we encountered across Europe have expanded our vision for what is possible. We are committed to applying these insights in our future product development and space design proposals.
BAU

BAU is one of the world’s leading international trade fairs for architecture, building materials, and construction systems. Held biennially in Munich, Germany, BAU attracts global experts—from architects and engineers to developers and manufacturers—who gather to explore the latest advancements in sustainable materials, smart building technologies, façade engineering, thermal insulation, and acoustics. It serves as a platform for discovering future trends, networking with industry leaders, and gaining direct insight into the evolving challenges and solutions in modern construction.
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VOGL Deckensysteme GmbH

VOGL Deckensysteme GmbH is a German company specializing in the development and production of acoustic ceiling systems that combine precise engineering with refined aesthetics. Their perforated gypsum boards and innovative ceiling solutions are tailored for spaces such as theaters, auditoriums, schools, and corporate environments where both sound quality and design matter. VOGL’s systems are easy to install, highly effective in sound absorption and diffusion, and are trusted by architects worldwide for achieving acoustical comfort without compromising architectural expression.
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KRAIBURG

KRAIBURG is a German manufacturer with decades of experience in producing sustainable and durable acoustic and vibration control solutions using recycled rubber and elastomers. Their wide-ranging products include impact sound insulation, resilient floor underlays, machinery isolation pads, and vibration dampers for both commercial and industrial applications. With a strong commitment to environmental responsibility, KRAIBURG blends performance, safety, and ecological values to meet the needs of modern building acoustics and sustainable design.
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2025年2月24日、「ハートフルピアノコンサート」がEBISUTAにて開催されました。
ハートフルピアノコンサートとは?
「発表会に出たいけれど、雰囲気を壊してしまわないか心配…。 最後まで曲を覚えて弾けるか、他の演奏を静かに聴けるか不安…。」
そんな思いを抱える方々も、一人ひとりの個性を大切にし、温かく見守られる環境で、 楽しく発表できることを目的としたコンサートです。 知的障害・発達障害のある方々が安心して参加できる場を提供しています。
コンサートの進行役は野口幸太さん
コンサートの進行は、「野口幸太ピアノ教室」の講師であり、プロの演奏家としても活躍する野口幸太さんが務めました。
演奏に入る前に、まずはリラックス! 明るく声を出したり、体を動かしたりすることで、会場の雰囲気を和ませました。
参加者のピアノ発表とフィナーレ
このイベントは、知的障害・発達障害のある方々が安心して参加できる場として開催されました。参加者一人ひとりがピアノ演奏を披露し、その真剣な姿に涙を流す方も多く、会場全体が感動に包まれました。
最後は、全員で「Believe」を合唱し、コンサートは幕を閉じました。
主催者コメント
「自閉症や発達障害のある子どもたちが、安心して演奏できる場を作りたいという思いからこのコンサートを開催しました。 堂々と演奏する皆さんの姿に感動し、個性の素晴らしさを改めて実感しました。 ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。」
野口幸太さんのコメント
「ピアノといえば、技術的な巧みさや速さが重視されがちですが、それ以上に大切なのは、一人ひとりの思いが音楽を通して共有されることだと思います。
このコンサートでは、一般的な発表会とは違い、大人の方やピアノの先生をされている方も参加し、ボーダレスな場になっていました。
コンサートの会場も素晴らしかったですね。 フォーマルな演奏会の雰囲気とアットホームな空間が絶妙なバランスで共存していました。
ピアノの音が響きやすいように音響設計されていて、迫力がありながらもうるさくない。 照明もステージをしっかりと照らし、本格的な演奏空間を演出していました。
2回目の参加となりましたが、改めて素晴らしいイベントだと実感しました。 とてもおすすめのコンサートです!」
今回の「ハートフルピアノコンサート」は、 参加者一人ひとりが自分らしく輝ける温かい時間となりました。 次回の開催にも期待が高まります!
D値について
■D値について
D値とは、JIS A 1419:1992(注) に規定される遮音等級のことで、数値が大きいほど遮音性能が高いことを示します。
(注)2000.1に改訂されたJIS A 1419-1:2000 におけるDr 値がD値に相当します。
■どういうことなのか?
どれくらい音が止まるか?の基準になります。
「殆ど聞こえなくなる」や「あまり聞こえない」等では個人の聴覚・感覚になってしまい、基準が必要なのです。
また、D値の性能評価において、検討する周波数帯も減らせる音圧も決まっています。

■空気音遮断性能(空間音圧レベル差)
界壁の空気音遮断性能の確認を行うため、室間音圧レベル差の測定実施した。
測定対象住戸の平面図を次項に示す。

■測定方法 測定報告書サンプルはココをクリック!
空気音遮断性能の測定は「パークハウス音響性能検証マニュアル」及びJIS-A-1414-2000「建築物の空気音遮断性能の測定方法」に準拠し、音源室に設けらた広帯域雑音発生器よりピンクノイズを室内に均一な音圧分布になるように発生させて、 音源室内5点の音圧レベルと受音室内5点の音圧レベルを測定し、音源側の平均音圧レベルと受音側の平均音圧レベルから室内音圧レベル差を求め、その結果よりD値を算出し評価する。 測定周波数範囲は63Hz~4000Hzの1/1オクターブバンドとする。

D値で検討する周波数帯
125Hz・250Hz・500Hz・1KHz・2KHz・4KHzの6つの周波数帯
Ex.D65の性能で減らせる音圧 減衰量(dB)
周波数 | 125Hz | 250Hz | 500Hz | 1KHz | 2KHz | 4KHz |
減衰量 | 50dB | 57.5dB | 65dB | 70dB | 75dB | 75dB |
D65を確保するには、125Hz~4KHzの6つの周波数帯全てで、決められた減衰量を確保する必要があります。
どれか1つでも(例えば500Hzが60dBしか減衰しなかった)満たされないと、それはD65という性能評価にならないわけです。
■結局、音は止まるのか?
音が止まるか止まらないかで言うと、止まらないです。
防音工事の会社が「止まらない」と書くとショックかも知れませんが…これが事実です。
誤解の無いように、これからご説明します。
例えばマンションのピアノ室は、お隣や上下階に対してD65の性能でご提供する事が多いです。
一方、演奏する方にも依りますが、ピアノは一般的に500Hzで90dB程度の音が出ます。
D65は、500Hzの周波数帯は65dB減らせるので
ピアノの音圧:90dB - D65の減衰量:65dB = 漏れる音:25dB
となり、25dBは漏れることになります。
当然ピアノの音は、一定ではないので、優しく弾いて80dB程度であれば、漏れる音は減りますし、強く弾いて瞬間的に100dBを超えたりすれば、漏れる音も瞬間的に大きくなりますが、物理的に音が止まる訳ではないので、ご承知おきください。

室内騒音レベルとの関係
防音室を検討する上で「お隣や上下階に聞こえないようにしたい」というご要望があると思います。
けれども、音が漏れることについては、先ほど記載した通りになります。
弊社はこれまで、たくさんのお客様にD65の性能で、ピアノ室をご提供してきましたし、ありがたいことに、お客様には大変満足をいただいております。
■漏れるのに何故???
これは、室内騒音レベルや暗騒音と関係してきます。
簡単に室内騒音レベルと暗騒音を説明します。
■室内騒音レベル
ピアノを弾いていなくても、お部屋には色々な音が存在しています。
外の交通騒音であったり、室内のテレビの音やエアコンの稼動音であったり様々です。
この室内の静けさ(うるささ)が室内騒音レベルになります。
テレビが付いているときや、救急車等が通っているときは、室内騒音レベルは高くなりますし、夜に寝静まる頃には一般的に低くなります。
■暗騒音
辞書的な意味合いは「測定目的以外の音」を指します。
例えばピアノの音を測定しようと思った時に、ピアノ以外の音:エアコンやテレビの音が暗騒音になります。
反対に、エアコンの音を測定するときは、ピアノやテレビの音が暗騒音となります。
何故音が漏れるのにD65の性能でお客様からご満足頂いているのか?
それは、室内騒音・暗騒音に紛れてしまうからです。
これは、お客様それぞれの住環境に依るのですが、多くの場合、室内には30dB程度の音が存在しています。
ピアノの音圧:90dB - D65の減衰量:65dB = 漏れる音:25dB
漏れてくるピアノの音:25dBが、室内騒音よりも小さいので、人の耳では聞こえないように感じる。
もしくは、注意深く聞かないと認識できないためです。もちろん、室内の騒音は、住環境で違ってきます。
室内騒音が20dB程度の非常に静かなお宅もございます。
こういうケースでは「聞こえる」旨をご説明いたしております。

スタジオに必要な音響性能
音楽スタジオでは次のような音響性能が必要になります。1. スタジオ作業に支障のない静けさであること。(暗騒音レベル)
2. 隣室、及び上下階への音漏れが問題ないこと。(遮音性能)
3. 作業がスムーズに行える適度な響きであること。(室内音場)
つまり、各スタジオの規模や用途に応じて音を遮断する。
遮音計画と室内の響きを調整する。
音場計画の両面で検討を行います。
■遮音計画
遮音計画は「音」と「振動」の両面から検討を行う必要があります。
録音が行える静かな部屋をつくるためには、音だけではなく振動も遮断しなくてはなりません。
振動は建築の構造体を伝搬して内装材を揺らし、室内に音として放射されます。
例えば、機械設備、歩行音や扉開閉時の衝撃音が上げられます。
さらに、スタジオから放出される音への配慮も大切です。
演奏音やコントロールルームでのモニター音に対しても、ビルの躯体に入射して振動成分として構造体を伝幡し、再び音として放射される「二次固体音」の成分も無視できなくなります。
また、通常施工される間仕切り壁(固定遮音壁)だけでは、どんなに壁を厚くしても、先に述べた二次固体音の影響によって、一定の遮音性能以上得られなくなります。 これは振動の減衰が音の減衰と比べて極めて小さいことによります。
より一層の静けさが必要な場合には、固定遮音層の内側に「浮構造」と呼ばれる防振構造が必要になるわけです。
したがって、スタジオの遮音計画では、部屋の用途に応じて必要とされる静けさのレベルによって「浮構造」を採用するかどうかを決定し、周辺騒音の大きさと目標の静けさから必要遮音量を設定して遮音構造を検討します。
目標とする室内暗騒音レベルを確保するためには、建築的な遮音構造だけではなく、空調設備の消音計画を始めとして、遮音構造を貫通する空調ダクト、電気設備、防災設備、並びに弱電設備の配管処理を同じ遮音レベルで行う必要があります。
すなわち、貫通部の遮音処理や浮構造部分での振動絶縁処理を確実に行う必要があるのです。
機械設備の音だけでなく空調設備については、空調ガラリやダクトの管壁からダクトに侵入した音が伝搬して隣室のガラリやダクトの管壁から透過する「クロストーク」の影響も注意が必要です。
■音場計画
室内音場の計画は、部屋の用途に応じた適切な響きとするために室内状・内装材(吸音・反射)の検討を行います。
まず、スタジオの部屋の形状が出来るだけ不整形になるように考えます。
これは、室内に平行となる面がないようにして、音響的な拡散性を高める音の障害を無くす。
対向する壁が完全な平行面である場合、壁面間で音が減衰せずに行き来しますから、高音域ではフラッタリング・エコーを、低音域では定在波という音響的な障害を生じます。 必然的に少なくとも片側の壁を吸音面にせざるを得ないのです。
計画場所の条件にもよりますが、配置・面積、このとき、楽器(音源)やマイクの配置も含めて検討します。
次に、室の吸音を検討します。部屋の内装によって音のエネルギーを何%程度吸音するかを設定します。
つまり、マイクアレンジで音が変化するように、楽器の位置とマイク位置が大切で、この位置関係に基づいた反射面と吸音面のレイアウトが重要になります。
楽器の位置を想定して吸音面の配置を行い、低音域から高音域までバランスの良い適切な室内平均吸音率が得られるように考えるわけです。
■音響用語の説明

L値
JIS(日本工業規格)で規定されている上階から下階への床衝撃音の伝わりにくさを示す等級でLの数値が小さいほど遮音性能が高い。
床や壁を媒体にして伝わってくる音は、重量床衝撃音(LH)」と「軽量床衝撃音(LL)」の2種類に分けられます。
NC値
Noise Criteria Value の略で、室内における騒音の基準のことです。
一般的には室内騒音の大きさ、すなわちスタジオの暗騒音レベルを評価したり許容値を示すのに使われます。
人の聴感特性を逆にしたような基準曲線をもとにして、 全ての周波数帯域のレベルが下回る曲線の値をNC値としているのです。
定在波
位相干渉によるピーク、ディップを1/4波長ごとに生じます。この現象を定在波と呼びます。
ディップでは音圧レベルはほとんどゼロになり、波長の長い低音では、ピーク、ディップの間隔が大きくなるために音圧分布のムラが非常に顕著になります。
この現象を避けるためには、平行面をなくすか、拡散体を設けるか吸音処理を行うかが必要になります。
固有振動
音は球面状に放射されますから、室内には3次元までの定在波が生成されます。
部屋の大きさと同程度の波長をもつ低音域では、ピーク、ディップが3次元的に存在します。
これを固有振動と呼びますが、この現象はどんなに拡散性の良い部屋でも起こります。
部屋の寸法比を検討して固有振動の周波数分布をより一様にしようとするわけです。
平均吸音率
部屋全体の内面積に対する吸音部分の面積の比のこと。
計算に基づいて適切な残響時間を割り出すことが必要となります。
音響設計事例

■スタジオ概要
お客様 (株)エイリアンミュージックエンタープライズ
所在地 東京都新宿区西新宿
カテゴリ プリプロダクションスタジオ(音楽制作スタジオ)
コントロールルーム 8.42㎡
ボーカルブース 5.36㎡
STUDIO 17.6㎡
STUDIOブール 2.78㎡

■スタジオ建設に際してのサウンドコンセプト
同一ビル内に賃貸住居があるため、遮音に関してはD-70(500Hz時)とする
スタジオ内の空調換気騒音はNC-20とする
録り用スタジオは、ドラム等のリズム帯に特徴がある室内音響にすること
コンパクトながら、長時間の使用にも耐えうる空間を構築すること

■STUDIO
◆遮音構造本スタジオは、コンクリートによる浮床遮音構造、コントロールルームとの間仕切りに固定遮音壁と独立スタッド遮音構造による浮遮音壁、天井に固定遮音層と防振吊天井による遮音構造から構成されており、外部からの影響はもちろん、同一ビル内でもD-70等級が確保できています。
◆室内音響
スタジオ内で一部高天(8角形)を採用し、ドラムの音の抜けを追求しました。アンビエントマイクのアレンジが可能です。また、天井内での吸音処理や低域対策を施し、低域から中高域までのバランスを重視。周波数特性では、定在波の低域に対する影響やフラッター等の中高域に対する初期障害等の極端な音の「あばれ」は制御できました。



■コントロールルーム
◆遮音構造
コントロールルームは、ブースのみ浮構造を採用。ブースのドアは、スライドタイプの防音ドア(マーカス)を採用しています。
◆電源
電源は完全にセパレーションされており、専用回路にて100V、117Vを採用しています。アースについても建築時に専用アースを埋設いたしました。
◆室内音響
スタジオとの境界側をバッフル面とし、強固な反射壁を形成。モニタリングに際しましては、有害な反射音はなく快適なサービスエリアが形成できました。ProTools中心としで、スタジオとの通線もケーブル直引きを採用。SPのセッティングに関しても、家具やインシュレーター等サウンドチューニングを行いました。



防音に関する豆知識に関して、下記の内容を詳しく解説しています。
D値について、D値で検討する周波数帯、室内騒音レベルとの関係、スタジオに必要な音響性能、音響設計事例のご紹介です。

居住空間への快適さがより求められる中、音環境性能として「静けさ」や「響き」に対する要求がさらに高まってきております。
当社は、音響性能などの測定及び評価をサポートをいたします。


住宅街のマンション1階に位置し、高性能な防音設備を備えているライブハウスというばかりでなく、カフェ・フリースクール・ウェディング・カウンセリングと多角的な利用が出来るKICK BACK CAFEができるまでの過程をご紹介。
dBは音圧を対数スケールで示すため、私たちの耳で感じる音の大小を客観的に把握するうえで欠かせない数値です。一方でD値は建物や壁、ドアなどがどの程度音を遮断できるかを示すもので、防音設計の成否を左右する重要な基準と言えます。
本記事では、防音技術の基礎から実践的な対策例までを幅広くカバーし、初心者の方でも理解しやすいようにまとめました。各種指標の意味や使い分け、具体的な防音施工のポイントなどを網羅し、豊かな音環境を目指すためのヒントをご紹介します。
- 1. dB(デシベル)とは?音圧レベルを表す指標
- 2. D値(遮音等級)とは?建築分野で使われる評価基準
- 3. 関連指標:L値、N値、NC値、T値、も知っておこう
- 4. JIS基準に基づく遮音性能の考え方
- 5. 暗騒音と住宅防音のポイント
- 6. dBとD値を活用した防音対策の実践例
- 7. よくある疑問:dBやD値に関するQ&A
- 8. 音の測定結果の公的な交付とは
- 9. まとめ・総括

1. dB(デシベル)とは?音圧レベルを表す指標
dBは基準音圧をもとにした対数スケールで、例えば40dBは静かな住宅地の昼間、120dBはジェット機のエンジン音などに相当します。私たちの耳は一定の周波数帯に対して特に敏感に反応するため、単純な数値だけでは実際の聞こえ方の違いを把握しきれない場合があります。それでもdB値を知ることで、騒音問題や防音設計を行う際に具体的な目標を設定できることが大きなメリットです。実際の環境や用途に合わせて、どの程度のdBを抑制したいかを考えることが防音計画の第一歩となります。
dBの定義と人間の聴覚特性
dBは、音圧を基準音圧との比としてとらえ、その対数を取りやすくするために用いられる単位です。人間の聴覚は、音圧が数十倍になっても体感としては数倍ほどにしか感じないなど、非線形の特性を持っています。そのためdBを用いると、人間の感覚に近い形で音の大小を数値化できるのが大きな利点です。建築や環境騒音の評価においても、周波数ごとの特性や騒音源の種類を踏まえてdB値を用いることで、より的確な騒音対策を検討できます。dB値が防音設計で重要になる理由
音の大きさを定量的に把握することで、防音対策の効果を明確に比較できるため、dB値は設計段階から施工後の検証まで幅広く役立ちます。例えば壁の改修前と改修後で騒音レベルを測定し、どれくらいのdBが低減したかを比較すれば、施工の成果を客観的に評価することが可能です。またターゲットとする騒音源の周波数帯や対象とする騒音レベルを事前に想定しておくことで、より効果的な部材選定や構造設計ができるようになります。特に住宅やオフィスでは、快適性や健康面に配慮した騒音対策が求められますので、dBによる正確な評価は欠かせません。

2. D値(遮音等級)とは?建築分野で使われる評価基準
D値は音がどの程度透過するかを数値化し、大きいほど遮音性能が高いことを示します。例えばD-50やD-60などの記載があり、これらは壁などの構造体が音を通しにくくする能力を示しています。実際の設計やリフォームの際には、防音室か一般住宅かといった用途や目標とする騒音レベルにあわせ、どの程度のD値が必要かを検討することが重要です。D値を正しく理解することで、騒音問題を効果的に解消できる適切な建材や工法を選びやすくなります。
D値の算出方法と基準値
D値は、特定の周波数帯域における部屋の内外の音圧差を測定し、それを基準曲線と比較することで数値化されます。音響試験室で測定される理想的な遮音性能と、実際の施工現場での性能には差異が生じるため、現場測定ではD値に加えて回り込み音や構造伝搬音などの要因も考慮が必要です。また日本建築学会の遮音性能基準などが設定されており、用途に合わせて推奨されるD値が異なります。こうした基準値を踏まえることで、必要な遮音等級を効率よく達成する図面や施工計画を立案できます。dBとの相関関係と使い分け
dBとD値はいずれも音量や遮音を扱う指標ですが、用途と評価方法が異なるため混同しないことが大切です。dBは音圧という物理量を直接測定し、音源そのものの大きさや騒音レベルを示すのに適しています。一方でD値は、建具や壁全体の遮音性能を示し、実際にどの程度音を通さないかを評価する指標です。両者を使い分けることで、そもそもの騒音レベルと遮音構造の性能をそれぞれ明確に把握できるようになります。3. 関連指標:L値、N値、NC値、T値、も知っておこう
dBやD値のみにとどまらず、音の評価にはさまざまな指標があります。T値はドアや窓などの建具の遮音性能を示すため、部位ごとの音の漏れを把握するうえで役立ちます。L値は主に床からの衝撃音を評価し、建物の上下階の騒音問題において重要な基準となります。N値やNC値は騒音の総合評価に用いられ、複数の周波数帯を加味したうえで室内環境の快適性を判断する目安として機能します。

L値:床衝撃音レベルを示す指標
L値は、歩行音などの衝撃音が床を通じて下階へ伝わる度合いを示す指標となります。特に集合住宅で問題になりやすい音トラブルの解消には、フローリングや二重床など、床の衝撃吸収対策を適切に施す必要があります。L値が優れた材料や工法を選ぶことで、下階への騒音を軽減し、快適な住環境を維持できるでしょう。マンション管理規約や建築基準などでは、L値の目標レベルを設定している場合もあります。N値・NC値:騒音レベルを総合的に評価する指数
N値やNC値は、複数周波数帯の音を総合的に評価し、室内における騒音のこもり具合やうるささを数値化したものです。N値は主に日本建築学会が提唱し、室内の騒音環境を用途に合わせて判断する指標として用いられます。NC値はアメリカの規格であり、事務所や会議室といった一定の音質が求められる空間にも適用されることが多いです。これらの指標を補助的に活用することで、騒音を引き起こす原因をより詳細に突き止め、効果的な対策を立案できます。T値:窓やドアなど建具の遮音性能を示す指標
T値は、窓ガラスやドアといった建具単体の遮音性能を数値化したものです。例えば窓のガラス構成やアルミサッシの密閉性能など、建具の仕様によってT値が異なります。高いT値を持つ建具を採用することで、外部や隣家からの騒音を効果的に遮断できる可能性が高まります。部位ごとにT値を確認しておくことで、ピンポイントな防音対策が実現しやすくなります。4. JIS基準に基づく遮音性能の考え方
JIS基準とお客様の周辺環境への適用
JIS(日本産業規格)では、建築物における遮音性能に関する複数の基準が定められています。代表的なものには『JIS A 1416(建築物の遮音性能の測定方法)』や『JIS A 1419(空気音遮断性能の評価方法)』などがあります。これらの基準に基づき、住宅や商業施設における望ましい遮音レベルが示されています。たとえば:
·- 一般住宅(寝室や書斎など):D-50以上(目安:隣室の話し声がほぼ聞こえない)
– マンションや集合住宅:D-55〜D-60(目安:日常生活音の遮断)
– 楽器演奏を伴う部屋:D-65以上(目安:ピアノ・ドラムの音が外に漏れにくい)
お客様の用途や周囲の環境(隣接する住居、商業施設、道路交通騒音など)によって求められる遮音性能は異なります。そのため、防音設計を行う際には、遮音したい音の種類や発生源、周囲との関係性(隣戸や上下階との位置関係)を踏まえて、『何デシベルの音をどの程度抑えるか』という明確な目標設定が不可欠です。
5. 暗騒音と住宅防音のポイント
暗騒音とは、人が普段意識しにくい背景的な音を指し、エアコンの作動音や道路の遠方騒音などが該当します。これらの音は完全な静寂を求める際に無視できないレベルになる場合があり、防音設計ではあらかじめ把握しておく必要があります。特に深夜の時間帯や周波数の低い騒音ほど人のストレスを増やす傾向があり、生活上の快適性と共に健康面にも影響を与える場合があります。
暗騒音が遮音設計に与える影響
暗騒音は、外部からの音だけでなく室内機器や家電製品の音なども含むため、総合的な騒音環境を把握しておかないと遮音計画が実際の効果を発揮しないことがあります。壁や窓だけでなく、換気扇や配管などの設備からも音が伝わるため、ポイントを絞った部分対策に加えて建物全体の騒音経路を確認することが望ましいです。暗騒音をしっかり理解し対策しておくと、結果的に居住者の満足度や健康への配慮にもつながるため、騒音対策の段階での綿密な計画が求められます。日本建築学会による性能基準と生活実感
日本建築学会では、居住環境を良好に保つため、遮音や防音に関する一定の性能基準を提示しています。これらの基準は測定手法や評価値の設定により統一的に検討されており、安全で快適な生活環境を保障するうえで参考になる値です。ただし実際の生活環境では個人差や周辺環境の違いがあるため、基準をクリアしたからといってすべての人がまったく不満を抱かないわけではありません。最終的には住民の生活実感や使用目的を考慮して、十分な納得感が得られるような遮音対策を構築することが望まれます。6. dBとD値を活用した防音対策の実践例
住宅やオフィスなど様々な空間では、防音性能を向上させるために部材選びや施工方法が重要な役割を果たします。dB値で許容範囲の騒音レベルを設定し、D値によって壁や建具がどの程度音を遮断すべきかを確認すれば、最適な対策を導き出しやすくなります。予算やリフォーム可能な範囲が限られている場合でも、遮音性能の高いドアや吸音材の導入だけで大きな効果を得られるケースも多いです。こうした指標を有効利用することで、目的に合った防音対策を合理的に進めることができます。
住宅:楽器練習室やホームシアターでの対策
楽器演奏や映画鑑賞など大きな音を伴う趣味を楽しむ場合、防音ドアや二重壁構造などの採用が有効です。dBとD値を両方考慮し、防音ドアならT値の確認も同時に行うことで、外部への音漏れを大幅に減らせる可能性があります。また、内部には吸音材を使うことで反響音をコントロールし、演奏しやすく聴き取りやすい環境を作ることもポイントです。楽器練習室やホームシアターなど特定目的の部屋であっても、周辺住民への配慮や住宅全体のデザインバランスを考慮すると、満足度の高い防音空間を実現しやすくなります。
店舗・オフィス:騒音が与える影響と対策
店舗やオフィスでは、騒音が従業員の集中力の低下や来客者の不快感につながる場合があるため、防音対策は業務効率やサービス品質を維持するうえで重要です。dB計測を活用して問題となる騒音源を特定し、D値の高いパーティションや吸音パネルの設置を検討すると効果的です。特に接客業の場合はBGMや話し声の重なり合いに配慮しながら、汎用的な防音素材の設置によって全体の音響環境を整えることが求められます。こうした設計やリフォームの際には、周辺環境との境界部分だけでなく、店内レイアウトや部屋の配置にも着目することで騒音トラブルを防ぎやすくなります。
7. よくある疑問:dBやD値に関するQ&A
騒音を測定するときの条件や機器により、結果がばらついてしまうことに不安を感じる方は多いです。また既存住宅での防音リフォームに際しては、どのように進めれば効率的か、建材や施工コストはどの程度かかるのかなど、さまざまな疑問があるでしょう。十分な情報収集と専門家への相談によって、おおむね的確な方針を立てることが可能になります。以下では特に多く寄せられる質問とそのポイントを簡単にまとめました。
測定結果にばらつきが出る原因は?
測定機器の精度や試験環境の違い、季節や時間帯による騒音源の変化など要因はさまざまです。特に実際の生活環境下では、窓の開閉やエアコンの稼働状況、周囲の交通量などが刻一刻と変化するため、同じ場所でも測定するタイミングによって異なる結果が出やすくなります。精度の高い機器を使い、条件を統一した上で用途に合わせて測定するのが、安定した測定結果を得るコツです。もし大きな差が生じるようであれば、専門家に依頼して測定条件や機器の設定を再確認することが望ましいでしょう。
防音リフォームや施工時の注意点
既存住宅の防音リフォームでは、建物の構造的な制約や共有部分への影響を考慮する必要があります。壁や天井を二重化したり衝撃音対策を追加する際、工事の実施範囲によっては建築基準法や管理規約に抵触しないかも確認が必要です。施工後にはdBやD値などの数値を再測定し、計画どおりの効果が得られているかを検証するとともに、必要に応じて追加対策を検討するのが理想的です。リフォーム専門業者や音響設計に詳しい専門家と連携し、適切な見積もりや段取りを組むことでトラブルを回避しやすくなります。8. 音の測定結果の公的な交付とは
計量証明事業登録のある事業所とは
測定結果に信頼性を持たせるため、計量証明事業登録のある機関が行う測定が活用される場面があります。騒音に関する検査結果を内外に示す必要がある場合など、公的な証明書があるとスムーズに話を進められることがあります。例えば近隣との騒音トラブルが起こった際に、裁判所へ提出する資料として公的機関の測定結果が求められるケースも考えられます。こうした正式な手続きや第三者評価が必要な際は、計量証明事業登録を受けた専門機関による測定と証明書の交付を検討しましょう。
計量証明事業登録のある環境スペース株式会社
計量証明事業登録を受けた企業として、環境スペース株式会社は音響測定の専門知識とノウハウを備えています。公的な測定結果の交付を可能とする申請対象となる最新の測定器を使用し、丁寧な測定からレポート発行までを一貫して行うため、信頼性の高いデータが得られます。遮音性能や騒音レベルの測定を第三者の立場で評価してもらうことで、建築計画への適切なアドバイスを受けられる場合もあります。個人での利用だけでなく、企業や自治体など大規模な騒音対策プロジェクトにも実績があります。
9. まとめ・総括
メーカー製の防音室から簡易タイプ、そしてカスタム設計の防音室まで、選択肢は多様化しています。特にヤマハやカワイなどの防音室は、遮音性能の目安を示す数値(Dr-30やDr-40など)を明記して販売されており、想定する利用シーンによって最適なモデル選びが可能です。
防音室を導入することで近隣への騒音トラブルを減らし、集中できる環境を構築することができます。導入を検討する段階では、防音と音響の両面に着目し、あわせて体験施設や展示会などで実際の音響環境を確認することがより良い選択につながります。

1. 防音室の役割とは?音漏れ対策と音響の快適性
ここでは防音室の主な役割を整理し、それぞれの観点から必要なポイントを解説します。

一般的に防音室と聞くと、音漏れ対策のイメージが強いかもしれません。実際には、音漏れを防ぐことによって騒音トラブルを回避すると同時に、自分が奏でる音の質をどう高めるかも大切なポイントです。用途に合わせて必要な遮音性能を明確にし、さらに音響性を考慮することで演奏や録音環境を大幅に向上させられます。
例えば室内楽や楽器練習を想定している場合、低音域から高音域まで均一に遮音できる設計が重要になります。一方でボーカル録音がメインであれば、高い遮音性に加えて反響音をうまくコントロールする音響設計が求められます。
防音室を導入するメリットは、単に音を外へ出さないことにとどまりません。自分自身が快適な音域で演奏や録音を楽しめることや、周囲の雑音を気にせず集中できることも含めて、防音室の大きな役割といえるでしょう。
どのくらい遮音するのか?
– この数字によって方法もコストも違ってくる

防音室の遮音性能は、Dr-30やDr-40など数値で示されることが多く、そこから大まかな遮音レベルを把握できます。数値が高いほど音漏れを抑えられますが、それに伴って施工方法が高度になり、コストも上がる傾向にあります。音楽教室のように比較的頻繁に音を出す場合や、深夜までレコーディングを行うなど時間帯の制限がない運用を想定する場合は、高い遮音性能を重視して検討する必要があります。
ただし、過剰な遮音性能は予算を圧迫するだけでなく、不要な部分でコストがかかることにつながります。さらに賃貸物件やマンションでの設置には建物構造との相性も大切になるため、業者が提示するDr値の測定条件や注意点をよく確認しましょう。
自分の演奏状況や騒音の発生しやすい時間帯、周囲の住環境を考慮しながら、適切な遮音レベルを見極めることが重要です。事前に実際の体験施設や展示会で製品を試すなど、複数の選択肢を比較するプロセスが求められます。
その遮音は、ほんとうに快適?
– 音響設計の必要性を見落としていませんか

高い遮音性能だけを追求してしまうと、室内の音の反射やこもりが生じやすくなり、結果的に耳が疲れやすくなる可能性があります。そこで必要なのが、反響音や響きの度合いを整える音響設計であり、防音と音響を両立させる取り組みがポイントです。
例えば調音パネルや壁材の選び方を工夫すれば、自分の演奏がよりクリアに聴こえるだけでなく、細かいニュアンスにも気付きやすくなります。ドラムのように強い打撃音が発生する楽器では、音の減衰特性を考慮して床や壁の素材を選ぶことも重要です。
防音技術と音響技術をバランスよく組み合わせることで、外からの騒音を遮断するだけでなく、室内での音響空間を快適に作り上げることができます。この点を見落とすと「音は漏れないけれど満足できない」防音室になってしまうので注意が必要です。
実際の失敗例とは

遮音性能を最優先し過ぎたあまり、室内の残響が強すぎるケースが典型的な失敗例の一つです。楽器演奏をすると音がこもってしまい、長時間の練習が苦痛になることもあります。
また、施工後に「もっと遮音性能が必要だった」と気づく事例も少なくありません。深夜まで音を出す予定がなかったはずなのに、生活スタイルが変わって急遽仕様を変える必要が出ることもあります。
これらの失敗を回避するためには、最初のプランニング段階で利用シーンを明確にしておくことが重要です。さらに施工業者やメーカーの実例を参考にしながら、防音だけでなく音響環境のシミュレーションも行うと安心です。
2. 防音室の種類別特徴
防音室は大きく分けると、メーカー製の定型ユニットタイプ、DIYで組み立てる簡易防音室、専門業者によるフルオーダーの自由設計タイプの3種類に分けることができます。利用用途や予算、さらに空間の広さや建物構造によって最適解は変わってきます。
メーカー製の防音室には標準化された遮音性能が設定されており、Dr-30からDr-40などで性能の目安を示す場合があります。一方、DIYタイプは比較的安価に抑えられる反面、遮音性能や音響面の仕上がりが施工技術に左右される点に注意が必要です。
フルオーダータイプは音響設計と遮音設計をゼロから組み立てるため、理想に近い音空間を実現できます。ただし施工期間や費用が大きくなる可能性があるため、長期的な視点で検討することが大切です。
定型タイプの防音室:コストと組立のメリット
– 音響設計の満足度
メーカー製の定型タイプ防音室は、あらかじめ決められたサイズや遮音性能をもつユニットで構成されています。施工が比較的簡単なので、納期も短く、必要な費用も明確になりやすいというメリットがあります。特にヤマハやカワイといったブランドでは、楽器の特性に合わせて最適化されたモデルも多く、初心者から上級者まで幅広い層が選択しやすいです。サイズも0.5畳や1畳から3.5畳ほどのバリエーションがあるため、自宅の空きスペースを有効活用しやすい点が魅力です。
ただし、定型タイプでは音響設計の自由度がやや制限されるため、より細かな響きの調整を求める場合には追加の調音パネルなどでカスタマイズが必要になります。とはいえ、遮音性能と使い勝手のバランスに優れ、多くの一般ユーザーにとって扱いやすい選択肢といえるでしょう。
ユーザー組立型簡易防音室(DIYタイプ)の可能性
– 音は質量で遮音する

簡易的な防音ボックスや吸音材を組み合わせてDIYでつくるタイプの防音室は、初期費用を抑えられるのが大きな利点です。材料選びと組み立てに工夫を凝らすことで、ある程度の遮音効果は期待できますが、メーカー製ほどの高い遮音性能を得るには相応のノウハウが必要です。
音を遮音する基本は質量を増やすことにあります。壁材や床材を重くするだけでなく、気密性を高めるためのシーリング作業も大切です。施工が不十分だと音漏れが生じやすくなり、期待したほどの効果が得られないケースもみられます。
DIYタイプでは、自分のペースでアップグレードできるというメリットもあります。例えば、最初はボックス状の簡易防音室から始め、徐々に吸音パネルを追加したり、振動対策のための防振材を導入したりすることで、費用を分散しながら理想の音空間に近づけていくことが可能です。
自由設計の防音室:カスタム設計で理想の音空間
– 全ては遮音性能を体験してみてから
専門業者がフルオーダーの形で設計し、建物の構造から導線までトータルで考慮するのが自由設計の防音室です。部屋の形状や天井高、壁の厚みなどを細かく設定できるため、楽器や録音の目的に合わせて徹底的に最適化できます。こうしたカスタム設計では、音響シミュレーションを行いながら壁材や吸音材を選び、残響時間を調整するなど、プロレベルの音空間を目指せます。ピアノやドラムといった大音量楽器を使う場合でも、それに応じた床補強や空調設備などを一括して検討できるのが利点です。
ただし、施工コストは高くなりがちで、工期も長期化しやすい傾向にあります。理想を現実にするためには、実際に同様の防音室を見学したり、試用施設で体感したりすることが大切です。完成イメージを共有しながら施主や業者で綿密に打ち合わせを行い、満足度の高い結果を目指しましょう。

3. 防音室導入時に押さえるべきポイント
実際に防音室を導入する際には、現地調査から施工、仕上げ調整まで複数のステップがあります。建物の構造や近隣状況によっては障害となる点が見つかる場合もあるため、早い段階でプロに相談することが重要です。
また、工事に伴う騒音や資材搬入などへの対処として、近隣住民への事前告知や細やかな配慮が必要になります。特に賃貸物件の場合、オーナーや管理組合の許可が必要なケースもあるため、立地や契約条件をしっかり確認しておきましょう。
契約の際は、施工内容や遮音性能の保証範囲、アフターサービスの有無などを丁寧にチェックすることがトラブル回避につながります。完成後の追加要望に対応してもらうためのオプション契約などについても、あらかじめ確認しておくと安心です。
施工の流れと必要な業者の選び方
一般的な施工の流れは、まず現地調査やヒアリングを行ったうえでプランを作成し、見積もり提示、契約締結、そして施工というステップを踏みます。施工は防音専門の業者やリフォーム会社が担当する場合が多く、必要に応じて音響設計の専門家がサポートしてくれることもあります。業者を選ぶポイントとしては、実際の施工実績が豊富かどうか、音響関連の資格や実績を持っているかが大きな判断材料になります。特に楽器ごとに最適化された施工経験のある業者は信頼度が高く、完成後のトラブルも最小限に抑えられるでしょう。
見積もりの内訳や納期、遮音性能のシミュレーション結果などを比較検討したうえで、最終的に依頼先を決めることが大切です。複数の業者から話を聞いて、自分の希望する音環境を実現できるか、具体的なプランと費用のバランスを見極めましょう。
トラブル回避に向けた近隣対応と契約時の注意点
防音室の施工にはある程度の工事期間が必要となり、騒音や振動が発生することがあります。周辺住民への説明やお詫びの一言があるだけでも、トラブルの芽を最小限に抑える効果が期待できます。契約時には、完成後の遮音性能がどの条件下で測定されたものかを確認しましょう。また、アフターサービスやメンテナンスの体制についても、明確になっているかをチェックすることが重要です。特に中古の防音室やリフォームの場合、コストだけでなく施工後の管理体制も含めて検討する必要があります。
契約書には工期や追加工事、保証の範囲などが詳しく記載されるため、不明点や疑問点は必ず事前に確認してください。こうしたコミュニケーションを丁寧に行うことで、完成後に「聞いていた話と違う」という問題を回避しやすくなります。
4. 防音室を支える関連製品・オプション
防音室を最大限に活用するためには、防音だけでなく音響面や室内環境の快適さにも気を配る必要があります。音響を調整するための調音パネルや、外気を取り入れつつ騒音をブロックするための空調システムなどが代表的なオプションです。
使用する楽器や目的に合わせて、必要となる装備は変わってきます。例えばドラムセッションでは床の振動を抑える防振材が重要になりますし、ボーカル収録や配信用途なら余計な反響を軽減する吸音材が効果的です。
これらのオプションを適切に組み合わせることで、防音室内での音質を向上させるだけでなく、より長時間にわたって快適に作業・演奏できる環境を整えることができます。
調音パネルの効果と導入メリット
調音パネルは、室内の音の反響をコントロールし、不要な残響や耳障りな音の濁りを抑える役割を果たします。壁面に取り付けるタイプや、角に設置して低音の反響を減らすタイプなど、多彩なバリエーションが存在します。設置方法を工夫すれば、狭い空間でもクリアな音場を実現することが可能です。特にピアノ演奏やボーカル録音などでは、調音パネルを適切に配置することで倍音成分のバランスが整い、聴き手にも演奏者にも心地よい音空間を作れます。
導入コストはそこまで高額になりづらいため、後から追加して音質改善を目指す人も少なくありません。まずは試しに1~2枚導入して、その効果を確かめながら必要に応じて増やしていくアプローチがおすすめです。
密閉度が高くなる防音室において
快適な空調設備を選ぶには
防音室は外部と遮断されている分、室内がこもりやすく、温度や湿度が上昇しやすい傾向にあります。そのため、騒音を外に漏らさないだけでなく室内環境を快適に保つ空調システムの検討が欠かせません。空調の種類や能力は部屋の広さや遮音性能にも左右されるため、必要な換気量を把握してシステムを選定することが大切です。防振・防音性に配慮された専用のダクトや silencers を利用することで、空気を送り込みながらも騒音漏れを最小限に抑えられます。
機器によっては取り付け位置がシビアになりがちなので、施工業者や空調メーカーと連携し、配管ルートから排気音の制御まで総合的に計画することが望ましいです。快適な空調なくして長時間の演奏や作業は難しいため、早めに計画に組み込んでおきましょう。
5. まとめ・総括

防音室の導入には、多様な選択肢がある一方で、それぞれにメリットとデメリットが存在します。メーカー製ユニットの定型タイプから、DIY可能な簡易防音室、そして完全オーダーメイドの自由設計まで幅広く検討し、自分に合った方法を見出すことが重要です。
また、防音性能だけでなく音響設計にも目を向けることで、演奏者や録音者にとって快適な音空間が得られます。調音パネルや空調設備といったオプションを組み合わせて、より充実した環境を整備するのも一つの方法です。
最終的には、近隣との関係を良好に保つためのコミュニケーションや、契約書のチェック、アフターサービスの確認など、総合的な視点を忘れずに進めていきましょう。長く快適に使える防音室を目指すなら、施工前のリサーチと入念な計画が欠かせないポイントです。
2021年6月に埼玉県蓮田市で開業し、舞台やイベント、展示会などの大道具・小道具の企画・製作を手がけるほか、音楽スタジオの運営や音楽制作事業も行っている会社です。

面積 | コントロールルーム5.2畳 ブース5.7畳 |
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期間 | 2023年11月ご契約 2024年3月竣工・お引き渡し |
場所 | 埼玉県 |


もともと手作りのスタジオで運営を進めていましたが、若者たちの情熱に応え、本格的なスタジオを作る決断をしました。その際、環境スペースへの依頼を決めたポイントは、確かな実績とインスピレーションでした。環境スペースは音の調査をしっかり行っており、信頼できると感じました。
また、スタジオの解体作業や一部の内装施工を自社で手掛けたいという提案を、環境スペースが受け入れたことも大きな決め手となりました。通常なら断られるような内容でしたが、快く了承してもらえたため、安心して依頼できました。
完成したスタジオは、プロの音楽家や声優からも高評価を得ています。有名なミュージシャンや経験豊富なアーティストが訪れ、防音室やコントロールルームを活用し、大満足でレコーディングを行っています。特に、独立系のスタジオではなかなか実現できないレベルの防音環境が整っている点が、多くのアーティストにとって大きな魅力となっています。
レコーディングブースの音の反響がないことに驚く人も多く、防音室の機密性やコントロールルームの設計にも満足しています。テンションが上がった状態で制作に取り組める環境が整ったことで、より質の高い作品が生まれています。
また、声優が使用してもプロ仕様として十分に機能することが確認でき、音楽以外の分野でも活用できる可能性が広がりました。普段からスタジオで録音している声優が違いを実感できるレベルの防音環境が整ったことは、大きな成功と言えます。
ブリコワークスのスタジオは、単なる音楽制作の場ではなく、若手アーティストが成長し、経済的にも自立できる仕組みを提供する場所となっています。仕事の後に音楽に打ち込める環境があることが、若手アーティストにとって理想的な形となり、特別なリクルートなしでも自然と人が集まる仕組みができあがりました。
仕事と音楽活動を両立できる環境が整ったことで、若者たちは音楽に集中しながらも生活の安定を得ることができ、新しい雇用の形としても注目されています。さらに、国際色豊かなアーティストたちが訪れる中、日本の伝統文化に触れながら世界に向けた音楽制作を行うという、ユニークなスタイルが確立されつつあります。
日本の職人文化を肌で感じられる環境だからこそ、世界と戦えるクオリティの音楽を生み出せます。今後はさらに海外からアーティストを招き、日本の音楽シーンの可能性を広げていきたいと考えています。
今後も、ブリコワークスは若手アーティストたちを支え、世界へと羽ばたく音楽を生み出すプラットフォームとして成長を続けていきます。環境スペースが手掛けた防音スタジオが、その大きな一歩となりました。
株式会社ブリコワークス 代表取締役 深澤 賢一 株式会社ブリコワークス 音楽事業部 SOUND CREATOR 深澤 詠(Jeff Loik)
2025年2月1日、恵比寿にある音楽スタジオ「EBISUTA」にて、新年を祝うオープンマイクイベントが開催されました。
◆ 会場は“音にこだわる”EBISUTA
今回のイベント会場である「EBISUTA」は、環境スペースが運営する本格的な防音・音響スタジオ。まるでコンサートホールのような音響設計が施されており、演奏の練習はもちろん、リサイタルやセミナー、配信など幅広く利用されています。
◆ ボイトレスクール「poco♪music」の皆さんによるライブ
このイベントは、EBISUTA近隣のボーカルスクール「poco♪music」が定期的に開催しているオープンマイクの一環。今回は特別に、新年会として実施されました。
参加者は、poco♪musicで日々ボイストレーニングに励んでいる方々。ステージでは、その練習の成果を思いきり披露し、熱いパフォーマンスが次々と繰り広げられました。
🎶 poco♪music 公式サイト:https://poco-music.net/
◆ 新年会スペシャル!ヒットソングがずらり
通常のオープンマイクイベントでは「洋楽縛り」「邦楽縛り」などのテーマが設けられることも多いですが、今回は新年会ということで選曲は自由!
Mr.Children、藤井風、松田聖子、Billy Joelなど、世代を超えた名曲の数々が披露され、まさにヒットソングの祭典となりました。
🎤【演奏チャプター一覧】
ワインレッドの心 / 安全地帯
シーソーゲーム ~勇敢な恋の歌~ / Mr.Children
OASIS / GACKT
Just the Way You Are / Billy Joel
優しさ / 藤井風
満ちてゆく / 藤井風
Canary / 松田聖子
眩暈 / 鬼束ちひろ
🎵 理想の音響空間を作るための設計ポイント
この動画では、楽器演奏やDTM、シアタールームなどの防音室設計に関するプロのノウハウが紹介されています。音響にこだわる方は必見の内容です!
🎤 ボックス・イン・ボックス構造とは?
防音室を作る際に重要なのが「ボックス・イン・ボックス構造」です。これは、部屋の中にもうひとつ部屋を設ける設計方法で、防音性能を高めるために採用されます。まずは施主の要望を丁寧にヒアリングし、現状の図面を確認。そのうえで最適な防音構造を設計していきます。
🎧 理想の音響空間を再現するために
防音室を設計する際は、クライアントが「気に入っている空間」がどこかを聞くことがあります。その空間の音響特性を測定し、残響時間や響き方を分析。それに近い特性を目指して設計を行います。例えば、動画では黄色いグラフがシミュレーション時の計算結果、赤いグラフが実際の測定結果を示しています。周波数ごとに綿密な計算と調整を行い、設計通りの音響を実現しています。
🔧 防音と空調の両立への工夫
防音室では換気や空調も重要なポイントです。ただし、吸音材や防音構造を設置すると、空間が狭くなりがちです。そのため、なるべく広さを確保しつつ、効果的な防音と快適な換気を両立させる工夫が求められます。
例えば、部屋の形を少し斜めにしたり、吸音材の配置を調整したりすることで、音響性能を向上させます。動画内では、赤い点線グラフが吸音材設置前、赤い実線グラフが設置後の測定値を表しており、吸音による効果が可視化されています。
🛠️ 防音性能を支える構造設計
防音性能を高めるには壁や天井に重さが必要になりますが、その分、構造が分厚くなります。動画では、重さを支えるために構造を工夫する様子も紹介されています。二重構造によって部屋は若干狭くなるものの、できる限り広い空間を確保するための設計が施されています。
✅ まとめ
この動画では、防音室設計における具体的な手法と工夫が分かりやすく解説されています。理想の音響空間を作りたい方にとって、非常に参考になる内容です。ぜひチェックしてみてください!
昨年12月に開催された、一般社団法人テンポロジー未来機構によるクリスマスパーティーにて、あの名曲「Have Yourself a Merry Little Christmas」が披露されました。
この動画では、その心あたたまる演奏の模様をお届けしています。
◆ 会場は本格派スタジオ「EBISUTA」
今回の演奏が行われたのは、恵比寿にある音楽スタジオ「EBISUTA」。
環境スペースが運営するこの施設は、防音性能はもちろん、コンサートホール並みの音響設計が施されており、演奏練習から本格的なリサイタル、セミナー、配信まで幅広く対応可能です。
そんなクオリティの高い空間で奏でられたクリスマスソングは、訪れた人々の心をやさしく包み込み、イベントの雰囲気をいっそう盛り上げました。
🎄シナトラも歌ったスタンダードナンバー「Have Yourself a Merry Little Christmas」。
年の終わりにぴったりの名曲を、ぜひ動画でお楽しみください!
🎵 アットホームで心温まるピアノ発表会
この動画では、恵比寿の「EBISUTA」で行われたピアノ教室の発表会の様子が紹介されています。子どもから大人まで幅広い世代が参加し、温かく和やかな雰囲気の中で演奏が披露されました。
🎤 会場の音響の素晴らしさに感動!
発表会に参加した生徒の保護者からは、「まるでマイクを通しているかのように響きが良い!」と感嘆の声が上がりました。リハーサル時にも、演奏者自身にクリアな音が返ってきて、響きが心地よく広がる感覚があったそうです。
特に印象的だったのは、大きな音を出したときにピアノがわずかに揺れたという場面。振動がダイレクトに伝わることで、音響の良さがさらに際立っていたとのことです。
🎼 発表会ならではの工夫とリラックスした空間
EBISUTAは、発表会にちょうど良いサイズ感の会場で、演奏者と観客の距離が近いためアットホームな雰囲気が魅力的でした。
途中で休憩を挟んで飲み物を提供するなど、緊張をほぐす工夫もあり、リラックスした状態で演奏を楽しむことができました。
🥁 楽器の音色も心地よく響く空間
ピアノだけでなく、小さな打楽器やペインスティックなども使用されました。これらの楽器の音も変に反響しすぎることなく、ちょうど良い響きで会場に広がり、ジングルベルの合奏では一体感が生まれました。
✅ まとめ
「EBISUTA」は音響が素晴らしく、発表会にぴったりの会場でした。参加者は心地よい響きの中でのびのびと演奏でき、観客もリラックスして音楽を楽しむことができました。アットホームで温かな雰囲気が伝わる素敵な発表会の様子を、ぜひ動画でご覧ください!
🎼 笛とピアノが織りなす極上のアコースティックライブ
インストポップユニット〈笛はパラダイス!!野田晴彦&赤星ゆりDUO〉が、恵比寿EBISUTAで初のフルアコースティックライブを開催しました。6種類の笛とピアノが織りなす音色は、会場を心地よいハーモニーで包み込みました。
🎤 「シャボン・シャボン・シャボン」が生まれたきっかけ
ライブ中には、楽曲の誕生秘話も披露されました。「シャボン・シャボン・シャボン」という曲名は、なんとなく口ずさみたくなるフレーズから生まれたそうです。
言葉がないインスト曲ながらも、「シャボンシャボン」とつい歌いたくなるようなキャッチーな響きが特徴です。観客も自然と体を揺らしながらリズムに乗っていました。
🎧 フルアコならではの“生音”の魅力
今回のライブはフルアコースティック形式で行われたため、マイクやエコーを通さない“生の音”が存分に楽しめました。
演者の赤星ゆりさんは「笛の音がとてもクリアに聞こえて、ピアノとの混ざり具合もちょうど良かった」とコメント。観客からも「笛がこんなに多彩な表情を持っているとは思わなかった」という声が寄せられました。
普段は音響機材を通して聴いていた音が、今回は直接耳に届くことで、楽器本来の豊かな響きを存分に体感できたようです。
🌿 ライブ会場「EBISUTA」の音響の良さが際立つ
会場となったEBISUTAは、アコースティックライブに最適な音響空間でした。
「本当の生音ってこんなに良いんだ」と感動した観客も多く、演者自身も「ここで演奏できて本当に良かった」と満足げな様子でした。楽器本来の音色がダイレクトに伝わる贅沢な空間が、ライブをより特別なものにしていました。
✅ まとめ
〈笛はパラダイス!!野田晴彦&赤星ゆりDUO〉の初のフルアコースティックライブは、生音ならではの魅力が存分に発揮された特別なステージでした。
ピアノと6つの笛が奏でる繊細で多彩なハーモニーは、会場全体を包み込み、観客に感動を与えました。心に響く極上のアコースティックライブの様子を、ぜひ動画でご覧ください!