今回は弊社の防音体験スペース「エビスタ」について、ご紹介します。
エビスタは東京都内、関東でも数少ない、恵比寿の防音体験ルームです。
Youtubeなどの動画撮影や、アーティスト・ピアニストなどの演奏にも使われています。
エビスタはJR恵比寿駅から徒歩7分の好アクセス、ライブやコンサート、またセミナーやパーティなどでも利用できます。
ピアノ防音や楽器演奏にも最適なこだわりの空間
ご自宅の部屋で、ピアノ演奏や楽器演奏を思い切り楽しむには、しっかりした防音性能の設計が必要です。
エビスタで体験できる防音室は、環境スペースが手がけるフルオーダーメイドで世界にたった一つの空間。
部屋の広さや形に応じて工事ができるので、デザインにこだわった防音室をお届けできます。
ご予算(価格)や建物に応じて柔軟に設計ができますので、マンションや戸建に限らず、法人のオフィスやビルなどでも工事ができます。
防音室工事の気になるお値段・価格は?
防音室工事のお値段や価格はグレードや遮音性、想定される利用用途によっても変わります。
プロ専用の録音スタジオとしても使える「スーパーグレード」から、ちょっとした仕事部屋の防音やご自宅のオーディオルーム、シアタールームに最適な遮音補強まで、お客様のご予算、ニーズに合わせて柔軟に工事をいたします。
防音室の施工事例・実績はこちらから
環境スペースでは過去3,000件を超える防音対策、防音室の設計・施工を手がけてきました。ピアノやシアタールームとして利用される個人宅のお客様や、オーディオルーム、ライブハウスやスタジオ利用といったプロ仕様でのご相談を頂いたお客様の声をご紹介しております。
来週はもう3月。いろいろな想いで春を迎える方も多いでしょう。
やはり春という季節は待ち遠しいものです。
春はスポーツの季節
暖かくなってくると、外で身体を動かしたくなる方も多いのではないでしょうか。
実はこのコロナ禍で、ゴルフを始める方が急増しているようです。
確かに、もともと大声を出すスポーツではありませんし、練習場やコースも密になりにくい環境です。
屋外で飛沫感染のリスクが低いゴルフは、コロナ禍のスポーツとしてちょうど良く、新たに始めた方も多かったようです。
練習場で腕を磨くのも良いですが、やはりコースを回るのは格別で、春は気候も良く、最高のシーズンとなります。
ボールがカップに吸い込まれた時の、何とも言えない高揚感。
己と向き合うスポーツならではの達成感が味わえるというものです。
カップインの”音”は日本だけ
ところで、ボールがカップインすると「カラン!」と心地良い音が響きますが、あの音が鳴るのは日本だけなのをご存知でしたか?
海外の大きな大会がテレビなどでよーく注意して見てみると、カップインしてもあまり音が聞こえてこないのです。
ギャラリーが多くて音がかき消されているから?
いえいえ。特にパットの瞬間は緊張感の高まる場面ですから、ギャラリーも息をのんでいますよね。
ではなぜ?中継マイクの性能とか?
実は、使われているカップの素材が違うからなのです。
海外では一般的に樹脂製のカップが使われていることが多いのに対して、日本では金属製のカップが一般的です。
しかも、「反射板」と呼ばれる、音を反響させる装置を仕込んだステンレス製のものが多いとのこと。
金額も数倍高いのだそうです。
これは明らかに「敢えて」響かせてますよね。
なぜ、わざわざお金をかけてまで高いカップを設置するのでしょうか。
想像してみてください。
静まり返ったコース。
すべての目が、グリーン上の小さなボールを追う。
白いボールがカップに吸い込まれ・・・
「カラン!」
どうでしょう。この「カラン!」があるのとないのとでは、気持ちの高ぶりが違いませんか?
これは決して気のせいなどではありません。
この時、脳内ではドーパミンの分泌が促進されているのです。
ドーパミンはやる気スイッチ?
ドーパミンとは『神経伝達物質の一つで、快く感じる原因となる脳内報酬系の活性化において中心的な役割を果たし』ており、よく「快楽物質」とも呼ばれています。(※『』内は厚労省HPより抜粋)
何やら難しそうな話ですが、簡単な例でご説明すると、
目標を達成した時、楽しいと感じている時、運動している時、感動した時などにドーパミンが分泌され、それによって幸せな気持ちになる。この気持ちをまた味わいたい、と思うことが意欲、モチベーションにも繋がる、というのです。
「やる気スイッチ」的な役割も担っているのですね。
これは、ゴルフの「カラン!」に限ったことではありません。
ゲームをする方なら、クエストやミッションをクリアした時のファンファーレ、
のど自慢大会で合格した時の鐘の音、これらも同じような役割を果たしています。
日本人の感性と音
余談ですが、そもそものカップの発祥は19世紀あたまに遡ります。
世界最古のゴルフ場である、スコットランドのセントアンドリュース。
手を突っ込んでボールを取り出す度に大きくなってしまうカップを保護するために、コースの管理者が水道管をはめてみたのが始まりだと言われています。
問題解決に頭を使ったヨーロッパ人、そこに付加価値を見出した日本人。
何とも、日本人らしい心配りだな、と思わず感心してしまいました。
日本人の感性と音についての話は、こちらでもご紹介しております。よろしければご一読ください。
「お金持ちの密かな楽しみだった?「水琴窟」の音響的魅力について」
環境スペースではこれからも「音」に関するお話をお届けしてまいります。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
新年の第1回目は弊社の防音工事において重要な項目のひとつ、「吸音」に関してお送りしました。
本日は「吸音」と共に、防音とは切っても切れない「遮音」についてお伝えします。
防音は、遮音と吸音をセットに考える
防音には大きく分けて「遮音」と「吸音」が存在します。
前回の吸音は読んで字のごとく音を吸収する素材、吸音材を使用することで防音の一部を担うものとご説明しました。
対して遮音とは、空気中を伝わってくる音を、壁などで遮断して音が透過しないようにすることを指します。
このように防音とは「遮音」と「吸音」は常にセットで考える必要があります。
遮音効果は、素材の質量に左右される

参考画像:コンクリート壁
遮音は空気中を伝わってくる音を、「跳ね返して」音を遮断します。
一般的に遮音に使われる素材は、鉄板やコンクリート、石膏ボードが挙げられます。
建築材料に使われる素材としても馴染みがあるものです。
この3つの素材の名前を見た瞬間、「どれも重そうだな~」と感じた方もいるかと思います。
その通りで、これらの素材の特徴は「密度が高く、重い」ということです。
物理学的に言うと「単位面積あたりの質量が大きい」と表現され、この質量が大きいほど跳ね返す効果も大きいので、遮音効果も高くなります。
例えば壁の厚さを強調する製品。
一見すると、確かに防音効果は高そうですが、使われている素材によっては密度が低く、期待するほどの効果を得られなかったケースもあります。
このため、壁の厚さに惑わされず、自分の要求を満たす防音が本当にあるのかよく確かめる必要があります。
「D値」を見れば、大体の遮音性能を把握できる

参考画像:弊社製品、ベーシック仕様(遮音性能D-60~)
さて、上記で「自分の要求を満たす防音が本当にあるのかを良く確かめる必要があります」と書きましたが、具体的にどうやって確かめれば良いのでしょうか。
防音室であれば、購入予定の製品を実際に試せれば確実ですが、住んでいる場所や体験できる場所の関係で、そう簡単にもいきません。
そこで遮音には性能を示す値である「D値」を用います。
D値は日本産業規格、いわゆるJIS規格によって規定される遮音等級のことです。
数値が大きいほど、遮音性能が高いことを示します。
ここで一例として左の画像をご覧ください。
これは当サイトの防音室価格ページでも紹介している、弊社の製品である防音室のベーシック仕様(遮音性能D-60~)の性能です。
図の真ん中あたりに「90dB(A)」と記載されています。
dB(デシベルと読みます)はここではピアノが出す音の強さを表す単位になります。
四方に黄色い矢印が出ておりそれぞれD-60、D-35といった数値が記載されており、これがD値です。
その近くに黄色い四角に黒字で30dB、55dBといった数値が記載されております。
「ピアノが出す音の強さ:90dB - D60の減衰量:60dB = 漏れる音:30dB」を現しています。
このように遮音性能はD値が分かることによって、大体のの防音性能を知ることができるのです。
遮音と吸音の原理を覚えて、ご自身に合った防音対策を
改めておさらいとしてお伝えしますと、防音にはまず「遮音」を行います。
そして「吸音」という手法も組み合わせることによって、効果の高い防音対策ができるようになります。
更に振動を抑える「制振」「防振」などを考慮することによって、より精度の高い防音が可能です。
あちらを立てればこちらが立たず・・・ではなく、「遮音」と「吸音」どちらも立てることによって両方が成り立ちます。
「どちらか一方では不十分な場合が多い」ことを記憶の片隅に入れていただけると幸いです。
このブログでは主に音に関係するテーマで色々なジャンルの話題を取り上げております。
最後までお読みいただきありがとうございました。
新年のご挨拶には少々遅いですが、今年もよろしくお願いいたします。
当ブログでは”音“に関する話題をお届け。
新年の第1回目は、弊社の防音工事においても重要な項目のひとつ、「吸音」に関してお送りします。
「防音」という言葉は馴染みのある言葉だと思いますが、「吸音」という言葉は、あまり聞いたことがないと思います。吸音とは「防音の手法のひとつ」を指す
防音には大きく分けて遮音と吸音が存在します。
一般的にいわれる「防音」という言葉は、概念的なものであるのに対して、「吸音」とは防音の手法のひとつのことをさします。
読んで字のごとく音を吸収する素材、「吸音材」を使用することで、防音の一部を担うのです。
吸音材の主な効果は、音の反響を小さくすることです。
用途としては、不必要な反響を抑えて最適な音楽環境を作り出すために、ピアノ室やオーディオルーム、ホームシアター、ライブハウス、スタジオなどの音楽関係の施設に使われます。
騒音の低減が必要な工場や、自動車の車内環境の向上にも使われます。
吸音材は防音工事に使われ、効果が強すぎると反響音が弱くなりすぎてしまい、音楽施設などは適切に音が響かなくなってしまうため、適度な調整が必要です。
吸音材料は大きく3種類ある

参考画像:音楽室の壁
吸音は吸音材料に入射した音を、熱エネルギーに変えることで実現します。
材料は大きく分けて3つの型があり、それぞれ多孔質型吸音、板振動型吸音、共鳴型吸音と呼ばれます。
■多孔質型吸音
無数の穴が開いている構造で、音を内部に取り込みやすいのが特徴です。
多孔質型吸音材料の種類としてはグラスウールやロックウール、ウレタンフォームなどがあげられます。
吸音特性として、低音域はあまり吸収されず、高音域でより効果を発揮します。
■板振動型吸音
薄いベニヤ板やカンバスといった気密性が高い材料に音が当たると、板振動や膜振動が発生し、音のエネルギーの一部が内部摩擦によって消費されます。
吸音特性は吸音率こそあまり大きくはありませんが、低音域での効果がやや良好です。
■共鳴型吸音
空洞に穴が開いた形の構造(共鳴器)に音を当てることで、穴の部分の空気が激しく振動し、周辺との摩擦熱として消費されます。
身近なものではパンチングボード(有孔ボード)が当てはまります。
しかしこれだけでは機能しません。
ボードの向こう側に、閉じた空間を作る必要があります
小学校の音楽室や放送室で見た覚えのある方もいらっしゃるでしょう。
吸音特性は、特定の周波数付近だけかなり大きく優れています。
吸音材料はホームセンターでも買える
吸音材料と聞くと、一般には手に入りにくいイメージがあります。
ホームセンターで購入できてかつ、効果が高いと思われる商品を3つ抜粋しました。
■ウレタンスポンジ
吸音効果が非常に高い素材です。
ハサミやカッターなどでの加工も容易で、店によっては表面が平らなものからより吸音効果を高めた凸凹のあるタイプが存在します。■グラスウール
建築資材として主に断熱に使われる素材ですが吸音材料としての効果も発揮します。
ウレタンやロックウールに比べて吸音効果は少々劣りますが、コストパフォーマンスではこちらに軍配が上がります。
■パンチングボード(有孔ボード)
共鳴型吸音で紹介した材料になります。
単品では単なる穴の開いた板になってしまうため、背面に吸音材や空間がないと意味をなしません。
扱いが面倒ではありますが、ウレタンスポンジやグラスウールが不得意な低音域に強いため一考の余地ありです。

環境スペースで扱う吸音材料
最後に弊社の防音工事で使用している吸音材料、オリジナルKSApanelをご紹介します。
https://www.soundzone.jp/t_service/ksa-panel/
吸音材料の吸音の大きさを数値で表したものとして、吸音率があります。
吸音率1が最大で、これは音の反射が一切ない数値となります。
弊社のオリジナルKSApanelのページでは、厚みと使用面ごとに記載しておりますので参考にぜひご覧ください。
吸音に関しての注意点
ここまで吸音に的を絞って述べてきましたが、勘違いしていけないのが防音を実現するためには「吸音」だけでは成り立たないということです。
今回の記事では深く解説しませんでしたが、防音にはまず「遮音」を行います。
そして「吸音」という手法も組み合わせることによって、効果の高い防音対策ができるようになります。
更に振動を抑える「制振」「防振」などを考慮することによって、より精度の高い防音が可能です。
防音の世界は、奥が深く狙った効果を実現するのはとても難しいものです。
DIYでの作業に限界を感じた時は、遠慮なく弊社にご相談をください
このブログでは主に音に関係するテーマで色々なジャンルの話題を取り上げております。
最後までお読みいただきありがとうございました。
このブログでは音に関する話題をお届けしていますが、本日は音は音でも人間の耳では聞くことが困難な音に焦点を当てております。
その名もずばり「低周波音」。
これがかなりやっかいなタイプの音なのです。
低周波音って何?
低周波とは、周波数が100Hz以下の音を呼びます。
音は気体、液体、固体などによって伝わる振動です。
そして1秒間に振動する回数が周波数です。
単位はHz(ヘルツ)、周波数が上がれば単純に高い音に、下がれば低い音になります。
一般的に周波数100Hz以下を、前述の低周波音といい、その中でも20Hz以下の人間が聞くことが困難な音を超低周波音と呼びます。
低周波音による影響
低周波音は生活の中で当たり前のように存在しています。
例えば乗り物なら電車、バス、船舶、ヘリコプター。建物や機械なら工場、治水施設、風力発電、変圧器、ボイラーなど。
特徴としては主に大型の構造物、機械、施設などから発生することが多いようです。
電車やバスに乗っていて「低周波音で具合が悪くなった」という話を聞かないように、通常、人体への影響はほとんどありません。
しかしそれは「小さな低周波音」だからです。
問題になるのは「大きな低周波音」です。
ここでいう小さな、大きなとは音の音圧レベルのことになります。
単位はdB(デシベル)、低周波音が起こす影響は二つあります。
ひとつは建物の窓や戸の揺れ、がたつきなどの物的影響。もうひとつが不快感や圧迫感など人への影響です。
前者を数値で表すと5Hzで70dB、20Hzで80dB程度になります。
70dBといえば掃除機やセミの鳴き声が例に挙がりますが、周波数が5Hzと非常に低いため人間の耳では聞くことは困難です。
そして困ったことに耳には聞こえないけど「何か妙な違和感がある」と感じたりめまいや動悸、睡眠障害などといった症状が起こる原因にもなります。低周波音による健康被害の例

低周波音が問題となった健康被害の例で、風力発電施設があります。
石炭や石油などの化石燃料を使わない風の力を利用した発電で、環境に対して非常にクリーンなイメージがあり、公害とは一見無縁に思えました。
ところが、一部で大きな風車が回転することにより発生する騒音や低周波音が原因で、周辺に住む住民に健康被害が出るという事態が発生しました。
日本でも2007年の愛知県田原市の久美原風力発電所の例が挙げられます。当時の住民の症状としては体のしびれ、睡眠障害といったものが報告されています。
しかし現在の風力発電では、プロペラの形状など広く対策が進み、それ以前ほど問題は起きにくくなっているようです。
低周波音の防音方法
この低周波音を防ぐ方法はあるのか?、これが難しい問題で「音の発生源による」という曖昧な回答になってしまいます。
というのも、低周波音は通常の騒音と違って、塀や壁による防音効果があまり期待できないからです。特に人体や建物に対して影響が出るレベルの大きな低周波音ともなると、壁1枚増やした程度ではどうにもなりません。
そこで「低周波音の対策は発生源へ」がです。前述の風力発電施設ですと、プロペラの翼断面の改良、回転速度を下げる、増速機への防振対策、などが挙げられます。
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最後までお読みいただきありがとうございました。

秋もそろそろ後半に入り、冬の寒さが近付いて来ましたが、秋はまだもう少し続きます。
秋といえば運動の秋、読書の秋、食欲の秋などが比較的有名ですが、本日は「睡眠」の秋の話題です。
電車に乗っていると眠くなるのは何故?

プライベートでも毎日の通勤でも、理由は色々あれど電車に乗ったことがないという人はまずいないはず。
そして電車に乗っていると不意に襲ってくる眠気、そのままうっかり寝てしまい、降りる駅を乗り過ごしてしまったという経験は誰しも一度はあるのではないでしょうか?
と言いつつ私はまだ乗り過ごしたことは一度もありませんが、眠くなることなら何度もあります。
前日夜更かししたわけでもないし、睡眠時間も十分だったのに、何故電車に乗ると眠くなるのか…。
電車の振動と音

電車に乗っていると眠くなるという現象は、テレビやインターネットなどのメディアでしばしば取り上げられることがありました。
理由はいくつか挙げられるようですが、いずれも関係するのは電車特有の振動と音です。
代表的な説は2つあります。
ひとつは「電車の振動・音と赤ちゃんが母親の胎内にいる時に似ているから」です。
これはNHKの番組でも紹介された説で中々説得力がありそうです。
「記憶がなくても遺伝子が覚えている」ものなのか、電車の「ガタンゴトン」と「胎内音」が似ていることに「なるほど」と思います。
そしてもうひとつは「馴化」(じゅんか)と呼ばれる現象です。
何やら聞きなれない専門用語が出てきましたが、これは一言で言ってしまうと「体の慣れ」です。
心理学の分野で使う言葉のようですが、電車に乗ると以下のような一定のプロセスを辿り眠気を感じるといいます。
- (1)「ガタンゴトン」という振動と音に、神経が集中する
- (2)振動と音に意識が集中し、それ以外のことへの意識が散漫になる
- (3)一定のペースで繰り返すことで体が慣れてくる(ここが馴化)
- (4)だんだん電車の振動と音が気にならなくなる
- (5)眠くなってくる
順を追って説明されると、なるほど納得。
赤ちゃんの寝かしつけにも応用されるそうで、案外ご存じの人も多そうです。
逆に刺激が不規則だったり、別の刺激が加えられたりすると馴化は起きません。
電車で眠りたくないという人は、音楽を聴いたり本を読んだり、スマホを操作したり色々な刺激を与えると良さそうです。
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筆者はこれから電車で揺られて帰ります。最後までお読みいただきありがとうございました。

本日は筆者が実際に体験した騒音トラブルをお届けします。
舞台はマンション、アパートといった集合住宅。
騒音トラブルといっても人の話し声、足音、テレビなどの家電、挙げればまだまだ沢山ありますが、今回は音楽の重低音 振動にフォーカスしています。
夜な夜な聞こえてくる重低音
振動
どこから!

あれは今年の1月くらいでしょうか、夜になるとどこからともなく「ズンズン」といった音楽の重低音が聞こえてくるようになりました。
壁に耳をつけて聞くと、ボーカルのような音がかすかに聞こえてきます。
時間は夜の10時頃、大音量で音楽を鳴らすのは自粛すべきであろう時間帯です。
実際「大音量」といえるような爆音ではありません。
ただただ「ズンズン」と低音だけが響いてくるのです。かすかな振動も。
これまでにも隣人の音楽が聞こえてくることはありましたが、低音だけというのはあまり記憶にありません。
また、筆者は近くに線路がある立地に住んでいるため、普段から耳栓を使用して就寝しています。
しかしこの体に直接響いてくるような音楽の重低音に、耳栓では防げませんでした。
低音と重低音の区別をする
調べたところ、低音と重低音の定義は、かなり曖昧で、明確な決まりがあるわけではありません。
音の単位Hz(ヘルツ)で示すと、100Hz以下、または20Hz~100Hzの間、または20~30Hz以下の低音を、重低音と区別するようです。
もはや音というより、振動として捉えられる音域を指します。
ちなみに日常会話は250Hz~4,000Hzといわれています。
重低音はなぜ耳栓で防げないのか

さて、この重低音ですが1日では終わりませんでした。
最初に聞こえた日から毎晩続くようになりました。
これはもう黙ってはいられません、何しろ耳栓で防げないのです。
これは一体何故なのか?また何故重低音だけが響いてくるのか?この答えは当ブログでも何度か紹介している「固体伝搬音」だからです。
音の伝わり方には2通りあり、ひとつは「空気伝搬音」。
音源から放出された音が空気中を伝わっていく音のことで、音源からの距離が離れるほど減衰し、壁などの遮蔽物によっても減衰します。
こちらは耳栓でかなり効果が期待できます。
もうひとつが「固体伝搬音」です。
壁・天井・床に入射した音が、物体内を伝搬して空気中に放射する音を指します。
困ったことに距離が離れていても空気伝搬音ほど減衰しません。
「ズンズン」と音楽の重低音だけが響いてくるのは、これが原因です。
更に厄介なのは、部屋で聞こえる感覚だけでは、音源の特定が難しいです。
筆者は隣の部屋から聞こえてくると感じましたが、管理会社に連絡したところ隣室は「空室」でした。
結局この騒音トラブルは、管理会社に連絡し全戸に注意用の張り紙を配る対応をしていただいたところ、連日響いて来た「ズンズン」という重低音はなくなりました。
それでも時折「ズンズン」と聞こえてきますが、以前ほど頻繁ではないので我慢することにしています。
このように騒音トラブルでお悩みの方はぜひ弊社、環境スペースにご相談…。
いや、ちょっとおかしいですね、この手の事案では被害者の筆者ではなく、可能な限り加害者である人物が防音対策をしてほしいものです。
このブログでは主に音に関係するテーマで色々なジャンルの話題を取り上げております。 筆者のアパートにも防音対策をしたい今日この頃です。最後までお読みいただきありがとうございました。
お酒好きの友人から、2ヵ月遅れの誕生日プレゼントでいただいた焼酎が美味しくて、つい夜更かしが続いてしまっている筆者です。
なんでも、クラシック音楽を聴かせて仕込んだお酒だったようです。
「植物にモーツァルトを聴かせるとよく育つ」、「乳牛にクラシックを聴かせると乳の出が良くなる」と聞いたことがあります。
良い音楽は、人間を含め、生き物に良い影響をもたらすことが知られています。
身近なものと音楽との関係について

生き物に音楽を聴かせる効果については、その他にも以下のような報告も聞きます。
- ・パンを作る時に音楽を聴かせたらふっくらと仕上がった
- ・プチトマトの温室で音楽を流したら甘みが増した
胎教(妊婦が精神の安定に努めて、胎児によい影響を与えようとすること)でしたら、お母さんが耳で聴いてリラックスする効果がお腹の赤ちゃんにも伝わるのかも…とも思えます。
しかし、聴覚のない植物や酵母に対して、なぜ音楽を聴かせ(しかも良い効果を得られ)ているのでしょうか。
音楽(音)が鳴る時、必ず空気の振動が発生します。
この振動が、分子レベルでの変化を促進していると考えられています。
ですので、多くの食品・飲料メーカーなどによって、音楽を聴かせた商品の開発が進められているのです。
焼酎の例

私がいただいたのは、奄美大島でつくられた黒糖焼酎です。
他にも鹿児島の蔵元で作られている、音楽仕込みの麦焼酎なども有名です。
音楽仕込みのきっかけは、蔵の中で音楽を流していたところ、スピーカーに近いタンクだけアルコール発酵が早く進むことに気づいた蔵人さん。
試しにスピーカーの位置を変えてみても、またスピーカーに近いタンクだけ発酵が早く進んだのだそうです。
当時の工場長さん曰く、その昔、「富士見酒」といって灘から江戸に船で長く揺られて運ばれた来た酒はおいしい。
だから焼酎に振動を与えることは、きっと熟成に良いのだろうと直感なさったのだとか。
この現象を少しだけ科学的に説明します。
アルコール分子や水分子の集団が振動によって小さく壊れることによって、アルコール分子の周りを水分子が包み込むような状態になります。
その結果、まろやかでアルコールの刺激が少ない焼酎になるのです。
分子レベルで熟成状態に近づくことから、疑似熟成と呼ばれているのだそうです。
日本酒の例
これが日本酒の「もろみ」です。
原料と麹・水・酵母を発酵させた「もろみ」の段階で、音楽を聴かせて作っている日本酒もあります。
酵母菌という、生きている微生物に直接作用させる点が興味深いです。
この蔵元では、さまざまなジャンルの音楽を聴かせて違いを検証してみたのだそうです。
モーツァルト、ベートーベン、バッハなどのクラシック、マイルス・デイビスに代表されるジャズ、北島三郎さんの演歌。
それぞれ75~100dB(大音量です)で聴かせてみたところ、クラシックを聴かせた「もろみ」だけに顕著な反応があったのだそうです。
特にモーツァルトを聴かせた酵母は密度が大きく上がり、死滅率が低いという結果に。
そして、まろやかで良質な品質の酒になったそうです。
担当者の見解によると、クラシックは他のジャンルの音楽に比べて音域が広く、使用している楽器・音質が多彩なことから、音楽を振動に変換した際に、酒に与える影響が大きいからなのだそうです。
更には、聴かせた曲ごとに種類の違うお酒も販売されていて、それぞれの酵母がどんな風に育ったのか、いずれ飲み比べてみたいと思いました。
お酒以外にも、効果が出るものは沢山ある
今回はたまたまお酒を例に出しましたが、音楽を聴いて育っている食品たちは他にも沢山あります。
例えば、ざっと調べただけでも沢山あります。
- ・モーツァルトを聴かせたレタス・苺・梅干し・米・鰹節
- ・ベートーベンを聴かせた醤油
- ・ロックを聴かせた味噌汁
モーツァルトの像
それにしても、クラシック(しかもモーツァルト)が圧倒的に多いことにびっくりです。
確かに、「モーツァルトの曲に多く含まれる、3,500~4,500Hz(ヘルツ)の周波数が健康面にも良い効果がある」なんてよく言われています。
音楽療法という分野があるように、私たち生き物は音楽に影響を受け、音楽に癒されて生活しています。
これは決して人間だけに限った話ではなく、他の動植物や目に見えない微生物、ひょっとしたらもっと多くの細胞レベル、分子レベルの「何か」にとっても計り知れない影響を、音楽は与えてくれているのかもしれません。
先日は、年に一度の健康診断を受けて参りました。
春からのコロナ自粛による運動不足で大変なことになっていましたが、何とか健康体には収まっており、ほっと一安心している筆者です。そこで、やはり目につくのは防音設備です。
聴力検査室内は外部騒音を遮断した、とても静かな空間となっています。
広いものだと設置場所も大変でしょうし、環境を作るのにも技術とコストがかかってしまいますから、多少狭くとも我慢するしかないのでしょう。
聴力は加齢やイヤホンの大音量などによって、否が応でも聴力は低下していくもの。
しかも最初は気づきにくい特徴を持っていますから、早期発見、予防のためにも聴力検査は本当に大事です。
本日は人間の耳と聴こえる周波数の関係について掘り下げます。
周波数と「聞こえる音」について
周波数とは、音の波が1秒間に振動する回数であり、単位は「Hz(ヘルツ)」で表します。
周波数の違いは、そのまま音の高低となり、周波数の低い(振動回数の少ない)音は低い音、周波数の高い(振動回数の多い)音は高い音、となります。
参考頁:1月30日付ブログ「何となく知っている「周波数」、きちんと説明できますか?」
人の耳は、約20Hz~20,000Hz(=20kHz(キロヘルツ))という広範囲の音を聞くことができ、これを「可聴周波数帯域」と呼んでいます。
可聴周波数帯域の中でも、聞こえやすい周波数と聞こえにくい周波数があるのです。
この、「聞こえやすい」「聞こえにくい」って一体どういうことでしょうか?
実は人間の耳は、マイクのように機械的に、一定に音を拾うわけではありません。
周波数によって耳に聞こえる音の大きさ(=耳の感度)が変わるのです。
この聞こえ方をグラフで表したものが「等ラウドネス曲線」です。
「等ラウドネス曲線」とは

簡単にご説明します。
左にある縦軸は「音圧レベル(dB)」です。
数字が大きいほど、音が大きいと思ってください。
一方、下の横軸は「周波数(Hz)」です。
赤い曲線が数本、うねうねと表示されています。
これは「人の耳に聞こえる音の大きさ」です。
もう少し専門的に言い換えるなら「ラウドネス(音の聴覚的な強さ)」を示す曲線で、単位は「phon(ホンもしくはフォン)」で表されます。
この曲線のちょうど1000Hz付近に「100」「80」「60」などの数字が見えますが、この数字が「phon」に該当します。
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例えば、上から4本目の「40ホン」に該当する赤い曲線を見ていきましょう。
ちょうど1,000Hzのところで左の音圧レベルを見ると、40dBになっています。
これは、「1,000Hzの周波数で40dBの音圧レベルの音は、人の耳で40ホンの大きさに聴こえる」ということを意味しています。
「聴こえる」感覚を規格化
この「40ホンの大きさに聴こえる」ということが重要です。
等ラウドネス曲線とは、人の耳で同じ音の大きさに聴こえる、周波数と音圧レベルの関係を表したグラフです。
例えば「40」の曲線を1,000Hzから左にたどると、200Hz付近では50dBという数値になっています。
これは、「200Hzの周波数で50dBの音圧レベルの音は、人の耳で40ホンの大きさに聴こえる」ということであり、逆に言い換えると、「40ホンに聴こえるためには、200Hzの周波数なら50dBの音圧レベルが必要」となります。
つまりは「同じ音圧レベルであっても、周波数が違うと同じ大きさに聴こえない」ことです。

もう一度「40」の曲線を見てみましょう。
3,000~4,000Hz付近で曲線がぐっと落ち込んでいますよね。
また、なだらかではありますが、400Hzから800Hzあたりにもゆるやかな谷が見て取れます。
つまり、この付近の周波数の音は、音圧レベルが低くても、すなわち小さな音でも「よく聞こえる」、「聞こえやすい」ということになるのです。
以前のブログで、蚊の羽音である350Hz~600Hzあたりはよく聞こえる周波数帯だ、という話を書きましたが(【蚊の音を徹底理解!】近年めっきり少なくなった、憎いアイツと周波数の話)、それよりも更によく聞こえる周波数帯(3,000~4,000Hz)があるということがわかります。
逆に100Hz以下の低い周波数帯域や、5,000Hz以上の高い音は聞こえにくいという特徴があることがよくわかるグラフになっています。
当グラフは周波数や音圧レベルというのは物理的に測定することのできる、ある意味絶対的な数値です
しかし個人的に驚いたのが、「同じ音の大きさに聴こえる」という感覚値が規格化されているという点です。
2003年の規格改正時には、延べ約19,000人の被験者によって200万回もの実験・測定が行われたとのことです。
等ラウドネス曲線は身近なもので使われている
ここまで学んだ「等ラウドネス曲線」ですが、以下のようなもの利用されます。
利用例
- ・家電製品のお知らせ音
- ・音楽制作・MIXにおいて、全体の音量バランスを取り、違う高さの音が等しく聴こえるための基準にする
実は私たちの身近な物や音楽のために、利用されているのです。
赤ちゃんの泣き声も、人間が聞こえやすい3,000~4,000Hzの周波数帯域になっているようです。
赤ちゃんの泣き声を敏感に聞き取れるように、人の耳が進化していったのだろうと考えると、なんだかほっこりします。
本日は、「人間の耳」と「聴こえやすい周波数」のお話でした。
音にまつわる専門的なお話も、できるだけわかりやすくお伝えしていきますので、こまめにサイトをチェックしてみてください。

先日はテレビの音楽番組で、久しぶりにアーティストの皆さんがライブ演奏・歌唱をしているのを目にしました。
約4か月ぶりに演奏できる喜びを爆発させていたり、ファンに歌を届けられる嬉しさで涙が溢れていたりするアーティストの方々の姿を見て、こちらまで目頭が熱くなってしまいました。(年々涙腺が弱くなってくるお年頃・・・)
コンサートやライブを今まで通り楽しめるようになるまでには、もう少し時間がかかるかもしれませんが、アーティストの方の想いは、私たちにしっかり届いています。頑張って乗り越えていきましょう。
ところで。「音楽」って、「音を楽しむ」から「音楽」だと思っていたのですが、実は違うのだそうです。ご存知でしたか?
これまで音に関するブログをお届けしてきましたが、本日は少し趣向を変えて、「音楽」という言葉を題材にした「漢字」のお話です。
漢字の種類と成り立ち
漢字はその成り立ちから大きく4種類に分類されます。それぞれ簡単にご紹介しましょう。

象形文字(しょうけいもじ)
恐らく一番なじみがあり、わかりやすい漢字のグループではないでしょうか。ものの形からできた漢字です。
他にも、雨・水・弓・皿・羊・良・卵 などがあります。

指事文字(しじもじ)
目に見える形では表しにくい抽象的な事などを点や線で表現した図をもとにしてできた漢字です。
他にも、中・小・天・末・寸 などがあります。
会意文字(かいいもじ)
二つ以上の漢字の字形や意味を組み合わせて作られた漢字です。
日+月=「明」
火+田=「畑」
木+木+木=「森」などが代表的な漢字です。
形声文字(けいせいもじ)
音(発音)を表す漢字と意味を表す漢字を組み合わせて作られた漢字です。漢字の80~90%はこの形声文字なのだそうです。
門+口=「問」
田+丁=「町」
口+未=「味」など。(詳しい説明は割愛させていただきますね。)
「音」「楽」の成り立ちは?

さて、本題に戻ります。
「音楽」の「音」という漢字ですが、「口から出た声」を意味する会意文字です。
元々は「言」という漢字の下の「口」が、神様への祈りの祝詞を入れる器を表しています。そして、祈りに対しての神様の答えが「口」の中の横棒で表されているのだそうです。
次に「音楽」の「楽」という漢字です。これは象形文字ですので、何かの形がベースになっています。
さて一体何の形なのでしょうか。

答えは、「楽器」です。
神事の時に、どんぐりをつけた木を楽器として鳴らしていたことから「楽」という字が誕生しました。「楽」の旧字は「樂」と書きますが、「白」の左右に「糸」の上半分がありますよね、これは、どんぐりを繋げていた糸飾りなんだそうです。
つまり、「音」とは「人や神の声」
「楽」は「楽器の音」 をそれぞれ表しているのです。
人や神の声、楽器を奏でる音は、人々を喜ばせたり笑顔にさせたりすることから、「たのしい」という意味に「楽」の漢字が後から当てはめられました。
それなので、「音を楽しむ」から「音楽」なのではなく、音楽そのものが「楽しい」という言葉の語源になっているというわけなのです。
語源を知ると、ますます「音楽」が愛おしくなってきませんか?
環境スペースはこれからも「音楽」と「音楽を愛する人たち」を応援し続けて参ります!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
本格的な梅雨ですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
せっかくなので今日は「音と湿度」についてご紹介します。
音の聞こえ方と湿度の関係
一般的に、「湿度が高いと音がこもって聞こえる」と言われます。
そのため「音が響かない」とか「音の抜けが悪くなる」などと表現されます。
音が響かない理由として、湿度の高い空気は、空気中から多くの水分を含んでいるためです。
湿度の高い空気が振動を吸収してしまうことによって、音がこもって聞こえるのです。
もう少し詳しく見てみましょう。
音にも、低い音や高い音がありますが、この音の高低は「周波数」によって決まっています。
※過去ブログ:「何となく知っている「周波数」、きちんと説明できますか?」
低い音は、持っているエネルギーが大きいので、湿度が高く重たい空気にも影響されにくいという性質を持っています。
(注)ここで言うエネルギーの大小とは、音の大きさ(音圧レベル)の大小とは違うものです。
一方高い音は、波長が短く持っているエネルギーも小さいので、空気中の水分などにエネルギーを吸収されてしまうのです。
そのため、湿度の低い空気中よりも音の減衰(小さくなってしまうこと)が早くなり、その結果「音がこもって」聞こえてしまうのだそうです。
※過去ブログ:「遠くで汽笛を・・・じゃなくて、電車の音を聞きながら。」
L.A.などは平均湿度が30%程度と乾燥しているので、非常に「抜けの良い」音が録れると人気でした。音楽と湿度の意外な関係
音楽と湿度にまつわる話をもうひとつ。
音楽を構成する要素は、「和音(ハーモニー)」「リズム」「メロディー」の3つと言われています
そして、音楽文化を調べてみると、地域によって基本となる要素が異なっていることがわかります。
西洋音楽の基本要素は「和音(ハーモニー)」です。
アフリカ音楽は「リズム」、日本をはじめとする東洋音楽の基本は「メロディー」です。
この違い、実はその地域の環境や建物と深い関わりがあるようなのです。

古い民家や建築物を思い描いてみてください。
日本の建築物の多くは木造です。
木材や畳は、吸湿性があり熱伝導率が低いです。
梅雨がある高温多湿な日本の気候に、実によくマッチした建物なのといえます。
また、木造建築物は、音を吸収しやすいという性質も持っています。
音を出してもすぐに吸収されてしまい、長く響きません。
そのため、日本古来の楽器は「出だしの音を聞かせる」ことが得意な楽器が多いのです。

箏や三味線、琵琶。それから、お囃子の鉦(かね)や笛・太鼓なども同じです。
尺八などは、音を長く伸ばして演奏しているようにも思えますが、出だしの音が強く、アクセントになっているのがわかります。
こういったことから、音を長く重ねて和音(ハーモニー)にするよりも、単音でメロディーを奏でるというスタイルが日本の音楽文化の主流となっていったそうです。

一方、湿度の低いヨーロッパでは、石やレンガ造りの建物を多く見かけます。
これらは木造とは違い、音を響かせる(反響させる)性質の強い建物です。
そのため、いわゆる「クラシック音楽」では出だしの音だけでなく、その後に響く音を幾重にも重ねて和音(ハーモニー)を楽しむような構成が多く見られます。
象徴的なのは教会音楽でしょう。石造りの教会に響くオルガンの音。鳴り始めよりも後ろの音を響かせることで、幻想的で厳かな空気が流れます。

弦楽器を比較してもおもしろいです。
箏や三味線は、爪や撥(ばち)ではじいたり叩いたりするようにして音を出すのに対して、バイオリンなどは弓を「ひいて」演奏します。
これも、「出だしの音」を強調するのか、伸ばす音を聞かせるのかの違いなのではないでしょうか。
文化の違いは「あの歌」にも

延期になってしまった東京オリンピックですが、開催された暁にはきっと何度も耳にすることになるであろう「君が代」。
実は当初はメロディーしかなかったことをご存知でしょうか。
10世紀に編纂された「古今和歌集」の中の短歌を、明治2年に事実上の国歌として採用したのが原型で、その後明治13年にメロディーが付け直されました。その時まだメロディーだけだった「君が代」にハーモニーが付いたのは、それから13年後、付けたのは、フランツ・エッケルトというドイツ人の音楽教師だったそうです。
音や音楽から、その背景に思いを馳せるのは楽しいですね。
改めて、文化というのは、自然や環境の上に成り立っているのだということを感じた梅雨の日でした。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

自粛期間中に、新しい趣味を見つけたり習い事を始めた人も多かったのではないでしょうか。
昔と違ってオンラインレッスンなども充実しているので、いろいろな分野から自分にあったレッスンを選べるのは魅力ですよね。
英会話やパソコンなどの教養系から、ヨガやダンスなどの運動系、パンやお菓子も含めた料理系、陶芸や絵画などのアート系など、本当にいろいろなジャンルの趣味や習い事がありますが、私が個人的におススメしたいのは、ピアノやギターなどの音楽系です。
そもそも大人が習い事を始めるきっかけの多くは、スキルアップや自分磨き、気分転換やストレス解消などといった理由が挙げられます。では何を習おうかと考えた時に
・仕事や生活に役立ちそうなスキルを身に付けたい
・大人になってから興味が出てきたものを学んでみたい
・子どもの頃に習っていたものを、もう一度始めてみたい
などがポイントになっていることが多いようです。
役立つスキル、伝統の技、それともイマドキ?

仕事や生活に役立つスキルと言えば、やはり教養系でしょうか。語学やPCスキルはそのまま仕事に直結するケースも多いですね。中には、必要に迫られて、という方もいらっしゃるでしょう。また、手書きが貴重な時代だからこそ、ペン字や書道などで綺麗な文字を身につけたい、という方も。
誰でも一度は経験のある料理も、実際に基礎から習うとその手順や調理方法に「目から鱗」なんだそうです。上級者は更なるアレンジレシピでご家族やお友達をおもてなしできますね。

茶道や陶芸などは、大人になってから興味を持ったという方も多いのではないでしょうか。お茶会で着たいからと、和服の着付にまで手を伸ばしたのは私の友人です。また、子どもの頃にはまだ一般的でなかったものもありますよね。仕事帰りにボルダリングに興じたり、おしゃれなキャンドルやハーバリウムを作ったりして楽しむのも今の大人ならでは、という感じです。SNSに素敵な写真を載せたいからカメラ教室に通う!というのもイマドキっぽい。
あの習い事をもう一度

ピアノやバレエ、水泳などは、子どもの頃に習っていたけれど、いつしかやめてしまったという方も多いですよね。でも生活が少し落ち着いてきて、もう一度習い直そう、という方が実は今とても増えているんです。お子さんを習わせているうちに自分もまた始めたくなった、とか、まったく初めてのものにチャレンジするのは勇気がいるから、などといった理由で、かつての趣味や習い事を再開する方が多いのです。確かに、勘を取り戻すには少し時間がかかるかもしれませんが、0からスタートするより上達も早いですし、子どものうちに経験したことというのは、案外身体が覚えているものです。

さて、子どもと大人の習い事で決定的に違うことは何でしょうか。
それは、目的意識やモチベーションではないか、と言われています。
子どもの頃は、親に「やりなさい」と言われて通っていませんでしたか?(もちろん、全員そうだと言っているわけではありません。)
「行ってきまーす。」と家を出て、実は近所の公園でさぼっていたこと。
次のレッスンまで家で全く練習していなくて、ピアノの先生にばればれだったこと。
こんなかわいい経験、誰でも一度くらいはあるのではないでしょうか。
しかし大人は違います。
仕事や家事、育児や介護など、本当に忙しい生活の中で貴重な時間をやりくりして(しかも自分で支払って!)、「これをやりたい」と思って習うのです。

例えばピアノの場合。
習い直す方も多いですが、実は大人になってから始める方もたくさんいらっしゃいます。
演奏する曲も、以前のようにクラシックだけではなくJ-POPやアニメソングまで選択の幅が広くなっています(昔は邪道と言われていました・・・)。好きなアーティストのあの曲が弾けるようになりたい、と思ってピアノを始めたっていいんです。それが上達するための大きなモチベーションとなるのですから。
もう5、6年くらい前でしょうか、不器用な父親が、こっそり練習していたピアノを娘の結婚式で披露するという感動的なCMがありましたね。いまだに鮮明に覚えています。(ご存知ない方は「CM 結婚式 父 ピアノ」でぜひ検索を。)
習い直す方も、新しく始める方も、そしてもうずっと長く続けていらっしゃる方も、趣味や習い事は忙しい毎日の息抜きになり、日々の生活に潤いをもたらしてくれます。そして、新しいコミュニティができ、交友関係も広がります。予想もできないことが起こるこんな世の中ですが、無理せずマイペースで、長く楽しく続けていきましょう!
そうそう、思いっきりピアノを弾きたい方は防音対策もお忘れなく!

