まず録音やミックスまで含めた小規模な制作業務のパッケージ化が希望としてありました。

また以前住んでいたマンションがD-45ほどの防音だったため、音量を上げたい時や夜間はヘッドフォンを多用しておりましたが、長時間の作業後に耳の疲労を感じていたこともあり、24時間スピーカーで確認ができる環境を希望して、防音室の条件を固めていきました。

当初は中古物件をリフォームする方向で検討していましたが、たまたま問い合わせた不動産会社やハウスメーカーとのご縁で、現在の物件を案内していただき、予算・条件共に納得できる形でしたので、新しく建てることになりました。

物件探しと並行して防音工事ができる会社もネットで探し、環境スペースを含めた3社にご相談しています。

自身でMAルームの仕様が明確であったため、間取りや遮音性能など、工事詳細を予めまとめていました。

防音工事会社から「その条件では難しい」と回答をいただく中で唯一、環境スペースさんは予算に応じた設計を丁寧にご提案いただきました。

環境スペースさんは私の要望整理だけではなく、建築にかかわる工務店やハウスメーカーとの調整もうまくとっていただいたため、関係各社からの印象も良かったようです。
工事を円滑に進めるためには、一緒に工事を進める会社との相性も重要です。
自身の要望整理と関係各社の推薦から、環境スペースさんに安心して依頼を決めました。

建築も防音工事も自身にとって貴重な体験のため、週一で現地に通いました。

工事中は楽しみな反面、私が判断しなければならない内装や仕様が沢山あります。

仕事との両立は目まぐるしく、あっという間に完工してしまった感覚です。

防音室の内装の方針として、落ち着いた空間を目指しました。

事前に設置可能な窓数や位置を確認し、綿密に計画を立てました。

室内の目的として、もちろん防音があるものの、やはり温かみのある家の一部として使いたい。

長く住んでいて飽きない空間を追求して考えました。

引き渡し後、機材は引越し業者、精密機器の搬入はバンド仲間に手伝ってもらいました。

お陰様で竣工後すぐに機材搬入ができました。

自身が作業しやすい音量を実際に出してみたところ、室外では音がほとんど聞こえません。

理想の遮音性能が整ったことを実感し、心から安心しました。

竣工から1年以上たった今も、なんの不満もなく楽曲制作を行えています。
以前の防音マンションと比べ、仕事を安心して取り組めるようになりました。

やはり24時間どのような音量でも、心置きなく楽曲制作に取り掛かれる環境があるのは、ありがたいことです。
最も不安だった音漏れがクリアできたのは本当に良かったです。

引き続きお客様へ、高品質の楽曲を納品できるように精進いたします。

※取材＆記事作成：川名