アップライトピアノ

立春にはまだ早い冬の寒さが本格的な今日この頃、このブログでは音に関する話題をお届けしています。
新年の第1回目は弊社の防音工事において重要な項目のひとつ、「吸音」に関してお送りしました。
そして本日は「吸音」と共に防音とは切っても切れない「遮音」についてお伝えします。

■遮音とは?

防音には大きく分けて「遮音」と「吸音」が存在します。前回の吸音は読んで字のごとく音を吸収する素材、「吸音材」を使用することで防音の一部を担うものだとご説明しました。対して遮音とは「空気中を伝わってくる音を壁などで遮断して音が透過しないようにすること」を指します。このように防音とは「遮音」と「吸音」は常にセットで考える必要があります。

■遮音の仕組みとは?

鉄板

参考画像:コンクリート壁

遮音は空気中を伝わってくる音を「跳ね返して」音を遮断します。一般的に遮音に使われる素材は鉄板、コンクリート、石膏ボードといったものが挙げられます。建築材料に使われる素材としても馴染みがあるかと思われます。

この3つの素材の名前を見た瞬間「どれも重そうだな~」と感じた方もいるかと思われますが、まったくもってその通りでこれらの素材の特徴は「密度が高く、重い」ということです。物理学的に言うと「単位面積あたりの質量が大きい」と表現され、この質量が大きいほど跳ね返す効果も大きいので遮音効果も高くなります。

「そんなの当り前じゃないか」と思うかもしれませんがそこが重要です。世に防音を謳う製品は多々ありますが例えば壁の厚さを強調する製品があるとします。一見すると確かに防音効果は高そうですが使われている素材によっては密度が低く実は防音効果はそれほどでもなかったということが起こりえます。このため壁の厚さに惑わされず自分の要求を満たす防音が本当にあるのかを良く確かめる必要があります。

■D値について

ベーシック仕様(遮音性能D-60~)

参考画像:弊社製品、ベーシック仕様(遮音性能D-60~)

さて、上記で「自分の要求を満たす防音が本当にあるのかを良く確かめる必要があります」と書きましたが具体的にどうやって確かめれば良いのか?防音室であれば実際に購入予定の製品を試せれば確実ですが住んでいる場所や体験できる場所の関係でそう簡単にもいきません。

そこで遮音には性能を示す値である「D値」というものがあります。D値は日本産業規格、所謂JIS規格によって規定される遮音等級のことで数値が大きいほど遮音性能が高いことを示します。

ここで一例として左の画像をご覧ください。これはこのサイトの防音室価格ページでも紹介している弊社の製品である防音室のベーシック仕様(遮音性能D-60~)の性能を現した図です。

図の真ん中あたりに「90dB(A)」と記載されています。dB(デシベルと読みます)はここではピアノが出す音の強さを表す単位になります。そして四方に黄色い矢印が出ておりそれぞれD-60、D-35といった数値が記載されており、これがD値です。その近くに黄色い四角に黒字で30dB、55dBといった数値が記載されております。

もうお分かりかと思いますが「ピアノが出す音の強さ:90dB - D60の減衰量:60dB = 漏れる音:30dB」を現しています。

このように遮音性能はD値が分かることによってだいたいの防音性能を知ることができます。

■防音は「遮音」と「吸音」がセット

改めておさらいとしてお伝えしますと、防音にはまず「遮音」を行います。そして「吸音」という手法も組み合わせることによって効果の高い防音対策ができるようになります。更に振動を抑える「制振」「防振」などを考慮することによってより精度の高い防音が可能になります。

あちらを立てればこちらが立たず・・・ではなく、「遮音」と「吸音」どちらも立てることによって両方が立つのが防音です。どちらか一方では不十分な場合が多いということを記憶の片隅に入れていただけると幸いです。

このブログでは主に音に関係するテーマで色々なジャンルの話題を取り上げております。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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