近年めっきり少なくなった、憎いアイツと周波数の話

(2019/08/08)

ここ数年、夏になるとしばしば交わされるのが、

「そういえば、今年も蚊がいないよね」といった話題。

蚊が活発に活動できる気温は、26℃から32℃程度だそうです。

最高気温が35℃を超えることが珍しくなくなった日本列島は、

蚊にとってもなかなか過酷な環境なんでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

とは言え、油断していると

忘れた頃に「ぷ~ん」と、夜中の耳元に迫るアイツ。

あの音はなぜこんなに耳障りなのでしょうか。

 

今回は、身近な夏の生き物と周波数についてお話したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

「ぷ~ん」という音は、蚊の羽音です。

飛ぶ虫は他にもたくさんいるのに、

蚊の羽音だけはやたらと聞こえる気がしませんか?

それは、羽をはばたかせるスピードが大きく関係しているからなのです。

 

例えば、蝶の仲間は1秒間に8回~10回はばたきます。

バッタだと、18回~20回、トンボでは20回~30回

ミツバチやハエなど(蝶やバッタよりも羽の数が少ない)は

一気に回数が増えて、190回~200回です。

ところが、蚊はそれを遥かに上回り、1秒間に何と

350回~600回もはばたいているのです。

1秒間に何回羽をはばたかせるか「=羽音周波数」は、

そのまま「ヘルツ(Hz)」で表すことが出来ます。

 

人間の耳に聞こえる周波数は、20Hz~20,000Hz(=20kHz)と言われていますが、

実際に聞こえている範囲はそれよりずっと狭くなります。

蚊の羽音の350Hz~600Hzというのは、

人間の耳に一番良く聞こえる周波数帯域。

(人の話し声が500Hz前後です)

そのため、小さな音でも敏感に耳が拾うことができてしまうというわけです。

 

ところで、「モスキート音」という超高周波音がありますよね。

この名称は「蚊が発する不快な羽音」に由来しているもので、

実際の周波数17,000Hz(=17kHz)もあります。

若い人には不快な音として認識されますが、

成人にはほとんど聞こえない音となっているため、

若者の迷惑行為の抑止などに利用されていますね。

 

夏にまつわる身近な周波数の話をもうひとつ。

 

 

 

 

 

 

 

夏と言えば、ギラギラ太陽とセミの声。

 

このブログを書いている今も、

窓の外ではアブラゼミの「ジージージー」という激しい鳴き声が聞こえています。

 

このセミの声、実は携帯電話越しでは聞こえないことをご存じでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

携帯電話が通す音の周波数は、約300Hzから3,400Hz。

一方、セミの鳴き声の周波数1,000Hzから10,000Hz(=10kHz)と言われており、

多くは4,000Hz以上です。

そのため、電話口でセミがうるさく鳴いていても

話している相手にはまったく聞こえないという不思議な現象が起きてしまうのです。

(個体差や環境の影響もあるので100%ではありませんが)

セミの他にも、鈴虫やコオロギの鳴き声なども同様です。

 

虫の声以外にも、

夏の風物詩である風鈴の音なども、材質にもよりますが、

10kHz以上の高周波になるものがたくさんあります。

その場合は、カツカツと当たる音は聞こえるのですが、

リーンという澄んだ響きが聞こえないという現象が起きるのです。

ちょっとためしてみたいですね。

 

 

環境スペースは、防音室などを通して、

みなさまの快適な空間作りのお手伝いをしています。

防音室を作る時、音源の周波数は重要なファクターですが、

楽器だけでなく、自然の音にも耳を傾けてみると、

また興味深い発見があるかもしれませんね♪

 

 

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