サイレント機能付きピアノは本当に消音か?実際にあったご相談から解説
「自宅で周囲に気兼ねなくピアノを弾きたい!」という方は多くいらっしゃると思います。
よく選ばれる楽器
- ・電子ピアノ(ヘッドホン付き)
- ・アップライトピアノ
- ・グランドピアノ
上記ありますが、やはり「ピアノ演奏」を突き詰めていくと、「電子ピアノでは物足りない」、「電子ピアノではタッチが全然違って演奏技術の習得に限界を感じる」となり、アコースティックの「本物の」ピアノを自宅に置きたい、といった要望が高まってくるのは当然だと思います。
そんな時、「防音・消音」と「アコースティックピアノ」のどちらも叶えられるのが、「サイレント機能付きアップライトピアノ/グランドピアノ」の存在ではないでしょうか。
現在では、新品のアップライトピアノやグランドピアノに、元からサイレント機能が付いたものも販売されており、お手持ちの楽器にサイレント機能を後付けすることもできます。
楽器自体にミュート機能をつけて、何とか騒音問題を回避し、楽器練習をするという歴史は古く、チェンバロの時代にも騒音にならないように楽器を加工しミュートして練習するという習慣はありました。
アコースティックのピアノで消音も実現できるなら、願ったり叶ったりです。
しかしサイレント機能を使って音を出したとしても、まだ漏れる音があります。
それはダンパーペダルです。
ダンパーペダルで弦を解放すると、反響して弦が微妙に響きます。
またダンパーペダルの踏み込みの動作にも反応して、楽器全体から音が出ます。
それは、ぼわーん、ぼわーん というなんとも言えない、ある種の騒音です。
特に深夜帯などにサイレント機能を使って練習すると、カタカタいう打鍵音と、ダンパーペダルの解放に従って出る弦の共鳴が、静寂の中に不気味に響き渡り、耳障りという事態になりかねません。
また、普段意識しないペダルの踏込み音は、階下への騒音の原因として見逃せないものです。
実際に、ボックスタイプの防音室を設置していたお客様から、ペダルの踏込み音がクレームになったということで、弊社にご相談いただき、床を中心に防音をやり直したという事例もございます。
手持ちのピアノに消音装置を付け、ボックスタイプの防音室を設置したのに、結局防音しきれず、追加工事を重ねれば、結局は予算も多くかかってしまいます。
中途半端に防音を考えてやり直しになるよりか、思い切って部屋全体を防音した方が、やはり得策です。
-
(2024/10/03) ピアノの王様“スタインウェイ”が弾ける音楽スタジオ「EBISUTA」への最短ルートをご紹介
-
(2024/08/01) TEMPOLOGY vision Vol.17 「SoundScape より愛をこめて」内容をご紹介 第四弾
-
(2024/07/25) TEMPOLOGY vision Vol.17 「SoundScape より愛をこめて」内容をご紹介 第三弾
-
(2024/07/18) TEMPOLOGY vision Vol.17 「SoundScape より愛をこめて」内容をご紹介 第二弾