騒音を味方につける!?「逆転の発想」のススメ

(2019/12/12)

先日、とある地域を歩いていた時の話です。

ここ4、5年くらいでしょうか、高架下の開発が一気に進み

線路脇やガード下に、おしゃれな店舗が所狭しと立ち並ぶようになりましたね。


画像はイメージです


 

 

 

 

 

 

 

 

そんな中、カフェや居酒屋、アパレルや書店などに混じって、

音楽教室が何軒もあるのを見かけました。

一瞬、こんなところ、うるさくて大変だろうに・・・と思ったのですが、

思わず「なるほど!その手があったか!」と目から鱗が落ちたのです。

 

線路脇の物件は、

ひっきりなしに往来する電車の走行音や振動にさらされます。

静かな環境を提供したいコンセプトの店舗などにとっては

これらの騒音は大変なデメリットとなるため、

物件としては当然敬遠されることでしょう。

 

ですが、裏を返せば

まわりの騒音が大きいため、

もともと音に対して寛容な傾向にある、ということにもなります。

 

つまり、

自分の店舗(教室)で大きな音を出していたとしても

音漏れは周りの騒音に紛れてしまったり

周りの店舗も、そこまで神経質でないケースが多い、ということ。

 

 

 

 

 

 

更に、

こういった線路脇の物件など「環境騒音立地」にある物件は

一般的に、土地や物件価格が比較的安く設定されている場合が多いのも事実。

また、線路沿いは駅からの道のりもわかりやすく、

都内であればほぼ徒歩圏内となるため、

音楽教室などの集客が必要となる物件としては

その点でもかなりのポイントアップとなるのです。

一見デメリットと思われる騒音を味方につけた

とても合理的な出店だったんですね。

 

このように、「騒音を味方につけられる」地域をもうひとつご紹介しましょう。

 

住宅選びの「隠れた穴場」とも言われている

準工業地域』です。

 

ここで「用途地域」について簡単にまとめておきましょう。

 

用途地域とは

都市計画法の地域地区のひとつで、用途の混在を防ぐことを目的としている。

住居、商業、工業など市街地の大枠としての土地利用を定めるもので、

第一種低層住居専用地域など13種類がある。(Wikipediaより)

 

大きなグループとしては、以下の3つになります。

 

▼住居系

いわゆる、住宅地。

低~高層住居における住環境の維持を目的としています。


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▼商業系

商店街を含む地域や駅の周辺など、住居系に比べて、商業の利便性を重視した用途地域です。

線路脇や高架下などは、ここに当てはまる場合が多いです。


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▼工業系

主に工場の建造が許可されている地域です。

「工業専用地域」「工業地域」「準工業地域」に分類されます。


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「工業地域」とだけ聞くと、産業廃棄物や危険物などがイメージされ、

生活するのには不向きな場所だと思う方も多いかもしれませんが、

準工業地域」というのは、公害などの恐れが大きい工場の建造は禁止されているので、

比較的小規模な工場がメインの地域なのです。

そればかりか、実はマンションや飲食店、学校や病院などの施設を建てることもできるので、

意外と生活環境に恵まれた地域とも言えます。


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小規模とはいえ工場は多いので、

機械音や大型車両の出入りの音などはどうしても気になりますが、

工場は昼間動いていることが多いため、

お仕事などで日中ご不在がちのご家庭であれば

さほど影響がないことが多かったりもします。

また、先ほどの線路脇の物件同様、

部屋に防音工事を施してしまえば外部騒音に悩まされることもなく

さらに周囲への音漏れをあまり気にすることなく音を出すことができるのですから、

音楽を楽しむ方にとっては狙い目だったりもするのです。

 

防音室の計画にあたって、「遮音性能」は大きな指標です。

防音室を施工してどの程度音を減らすことができるか。

それには、「暗騒音(あんそうおん)」を計測することも重要なポイントの一つです。

暗騒音とは、

特定の発生源からの音を対象として測定をする場合、

その特定の発生源からの音「以外」のすべての騒音のことを指します。

つまり、音源=楽器 ならば

暗騒音とは、楽器を鳴らしていない場合の測定地点における騒音レベルのことを意味します。

暗騒音が高ければ(=大きければ)、音源の音はその分周囲の騒音に紛れるのです。

そんなわけで、線路脇や、準工業地域など

暗騒音が高い地域の物件に防音室をつくる場合、

遮音性能」が高くなくても、音が目立たなくなる、といったことが起こるのです。

 

騒音を味方につける という逆転の発想で、

思いっきり音楽ライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

※この記事は以前のブログの内容を元に再構成しました。

 

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